いつもと違った切り口、「消費者物価指数」から電気代のお話をする第二弾。
前回の記事では、「消費者物価指数とは何か?」と言う点を簡単ではありますがご説明させていただきました。
前回の記事をまだ読まれてない方は、以下のリンクよりどうぞ。
さて、では続きを始めていきましょうか。
国策で消費者物価指数2%上昇を掲げている以上、電気代を含めたエネルギー代が高くなるのはいたしかたない。
もちろんそれはその通りなのですが、近年の電気代の上昇については国策だけが原因と言うわけではないようです。
統計から見る電気代の推移
まずは以下のグラフを見て下さい。
前回の記事の最後でご紹介した、総務省統計局発表の統計情報の抜粋です。
黒の太い実線が2017年、黒の線が2016年、点線が2015年の数値を表しています。
このグラフは2015年の同月の値を100として計算しているのでご注意ください。
ご覧の通り、生鮮食品を除く食料指数はずっと右肩上がりになっていますね。よく見たらここ2年半で約2.5%も上昇しています。
これについて説明しだすと電気代の話からどんどん離れていくので割愛しますが、毎年上昇していると言う点だけ押さえておいて下さい。
電気とガソリンの推移
さて、では電気代の指数についてみて見ましょう。
2017年に入ってからは、見事に上昇していますね。そして隣のガソリン指数のグラフ。
なんとなーく似たようなグラフになっていますよね?
こうして横に並べて見るとわかりやすいんですが、いつも電気代速報でお話している「燃料調整費制度」。まさにこの価格変動と同じような動きをしています。
燃料調整費制度では、該当月の半年前から3ヶ月前にかかった燃料費が算出の基準となります。今年の9月の燃料調整費は4~6月分の3ヶ月間ですね。
つまり、ガソリン代の上下による電気代の変動は、3ヶ月ほど遅れて反映されると言う事です。
よく見ると、電気代・ガソリン代のグラフも3ヶ月くらいをベースに変動がみられるかと思います。
実はこの7月ですが、全国でエネルギー全体の価格が前年比で5.8%上昇。指数をかなり押し上げました。
月ベースでみると、毎月電気代の値上げをご報告していましたが、実際に上昇しだしたのは昨年の中ごろを過ぎてから。
そこまではずっと下落傾向だったので、まだまだ電気代は上昇を続けるかもしれませんね。
今後、財布の紐はますますきつくなる?
普段ご自身で食料品を買わないしない方はご存じないかもしれませんが、上記グラフの通り年々食料品の価格は上昇しています。
ちなみに2014年4月に消費税が5%から8%に上昇された時、消費者物価指数は大きく数値を上げました。
そりゃー単純にほとんどの商品が一律3%値上げされたんですから、当然ですよね。
政府の方針では、2019年の10月に消費税の増税を予定しています。
もちろん前回同様延期や見直しが行われる可能性はありますが、このまま増税されると家計の負担が増えることは間違いないでしょう。
電気代をはじめとする各種エネルギーも、年々価格が上昇傾向にあります。
海外で電気自動車の開発が進んでいるように、私達の電気の使い方も色々と考えなくてはならない時期に来ているのかもしれませんね。