最近何かと話題に撮りあげられる電気自動車。
その現状と実際の電気代についてお伝えするシリーズの第二弾。
前回は、現状唯一の純国産EV車(電気自動車)である日産リーフについて、メーカー公式のデータを元に年間の燃料代が約103,321円も削減できますよ~というお話をさせて頂きました。
内訳等詳細については、以下の記事をご確認ください。
さて、では続きを始めていきましょうか。
今回は、現実的なラインとして、実際に燃料費がどれくらい削減されるのかを計算してみましょう。
で、現実的な価格での電気代は?
日産公式の記事では、ガソリン代の価格設定が現状より高めだったり、1kWhあたりの電気代お設定が安かったりと、残念ながら現状の燃料費の価格設定からは少しずれてる気がしますね。
もちろんガソリンも電気も価格は常に変動しますので、その点はきちんと考慮しなくてはならないのですが。
ガソリン代については、ちょうど本日2017年10月4日に資源エネルギー庁からガソリンの全国平均の情報がこうかいされましたのでこちらを利用しましょう。
電気代については、一般的世帯で多く契約されているだあろう関西での従量電灯A契約…といった設定で算出してみたいと思います。
電気代を算出するにあたって
公式ページでは、燃費は14km/L、ガソリン代をリッター148円で計算していました。
リーフをコンパクトカーと同等クラスの性能と仮定した場合、ハイブリットカーではない車の燃費となるとある意味妥当なラインかもしれませんね。
もちろん、軽自動車とかだとリッター20kmとか走ったりもしますが。
で、肝心のガソリン価格。
エネルギー庁発表の情報によると、10月2日段階での店頭小売価格の全国平均は、レギュラーが134円、ハイオクが144円との事でした。
ここ最近ジワリジワリと値上がりが続きガソリン代が気になるのはさておき、さすがにハイオクで計算するのは間違っているかと思いますので、今回はレギュラーの134円を基準に計算したいと思います。
また、電気代については、関西電力の従量電灯A、一番高くなる部分である300kWh超過分、29.94円/kWh で計算したいと思います。
ガソリン車で月1,000km走行したら
●例:燃費を14km/L ガソリン代をリッター134円で計算
走行距離 ÷ 燃費 × ガソリン代
1,000km ÷ 14km/L × 134円/L = 9,571円
ちなみにリッター148円で計算した場合のガソリン代は10,571円。丁度1,000円の差になります。
電気自動車で月1,000km走行したら
●例:燃費を6km/kWh 電気代を1kWhあたり11.82円で計算
走行距離 ÷ 燃費 × ガソリン代
1,000km ÷ 6km/kWh × 29.94円/kWh = 4,990円
燃費の6km/kWhについては、公式と同じ数値を使用しています。
ちなみに公式の数値だと1,970円。その差なんと3,020円。もちろん公式では夜間の安い時間帯の電気を利用と但書がありますので、極力電気代が安くなる数値を持ってきています。
逆に今回使用した29.94円とは新電力への移行や料金プランの見直しで安くなる部分もあるので、フェアな比較ではないと言えばそうかもしれません。
ただ、多くの人がこの料金プランを利用していると言う事は考慮しなくてはいけないかと思います。
年間ベースでの計算
さて、それでは前回お伝えした公式の数値と比較してみましょう。
【日産公式】
(10,571円 - 1,970円)× 12 = 103,321円
【今回の計算】
(9,571円 - 4,990円)× 12 = 54,972円
なかなか…いや、結構な開きがありますね!?(笑)
まとめ
いかがだったでしょうか?
現状お乗りになられている車の車種や性能、利用頻度、はたまたお住まいの地域の光熱費・ガソリン代の価格等状況によってはある程度数値は変動するかと思いますが、今回の試算では電気自動車にすると月額4,581円ほど燃料費の削減につながるようです。
ただし、外出時に充電できる施設の少なさや車検や整備が割高になってしまう現状、さらには自宅用に充電設備を設置しなくてはならないケースもあり、単純に燃料費だけ安ければいい…と言うわけでもなさそうな感じです。
ちなみに電気自動車自体はエコで環境に優しいと言われていますが、使用する電力の生産に火力発電ですと大量のCo2が発生します。
電気自動車が普及したからと言って、単純に地球に優しいわけではないのかもしれません。
実際に、中国・インドで電気自動車が普及した場合、ガソリン車による大気汚染より電気自動車の動力として使用する電気を生産するために稼働する石炭火力発電所の方がより深刻な大気汚染を引き起こすとの話もあるようです。
しかし、今後電気自動車が普及していくのは紛れもない事実。今後の性能の向上に期待するのが現状はよいのかもしれませんね。