最近では物珍しくもなくなってきているLED。
私が一人暮らしを始めたときはまだまだ蛍光灯が主流でした。
今では数年前に比べれ随分と安くなり、我が家の照明もシーリングライト、電球型の全てがLEDになっています。
普及の要因としては、2011年の震災時、電力需要のひっ迫により節電対策から需要が急増した…という背景があるそうです。
さて、では実際に普通の蛍光灯とLEDで、我が家の電気代はどれくらい差が出たのでしょうか?
まずは計算式を確認
今回LEDと通常の蛍光灯の電気代を比較するに当たり、下記の3つの項目を調べなければ計算できません。
1.契約中の電気料金の単価
もはや説明不要。これが無いと話になりませんね。注意していただきたいのが契約プランによって電気代は大きく差が出るという事です。今回は一般家庭向けのお話ですが、時間帯によって電気料金が異なるプランや従量電灯なのか高圧契約等、まずは毎月の電力会社の利用明細を確認するのが早そうですね。
ちなみに我が家は関西電力の従量電灯A契約。電気料金は以下のようになっています。
単位 | 料金単価(税込) | |||
---|---|---|---|---|
最低料金(最初の15kWhまで) | 1契約 | 373.73円 | ||
電力量料金 | 15kWh超過120kWhまで | 第1段階 | 1kWh | 22.83円 |
120kWh超過300kWhまで | 第2段階 | 29.26円 | ||
300kWh超過分 | 第3段階 | 33.32円 |
※関西電力HP 電気量単価表についてより
https://kepco.jp/ryokin/unitprice/
2.照明機器の消費電力
LEDの電気料金が安いといわれている理由は、通常の電灯と比較し、LEDの消費電力が低いからにほかなりません。今回は同じメーカーで適用畳数を合わせ、LEDと蛍光灯の消費電力を比較してみる事にします。かなり大雑把な計算になりますが、一つの目安としては十分に利用できそうです。
今回比較対象となる照明の消費電力は、以下の通り
種類 | 対応畳数 | 消費電力 |
---|---|---|
P社製 LEDシーリングライト | 8畳 | 36w |
P社製 シーリングライト(蛍光灯) | 8畳 | 62w |
3.照明の使用時間
我が家は夫婦二人の共働きですが、帰宅が遅くなることがあるのと、猫を飼っているため帰宅時部屋が真っ暗なのもどうかと思いリビングの電気はつけっぱなしで出かけることも多々あります。
当たり前ですが、使用する時間が増えれば増えるほど、電気料金は高くなります。
今回は、仮に毎日10時間使用し続けたと仮定して計算してみましょう。
これらを踏まえ、月額の電気料金を導き出す式は以下の通り。
電気料金単価 × 消費電力 × 点灯時間 = 電気代
さっそく計算してみよう
では、上記計算式を使い月々の電気料金を計算してみましょう。
まずはLEDのケースから。1月を30日とし、1日当たり10時間LED照明を使用したと仮定します。
LED照明の月額電気料金
22.83円/k(電気料金単価) × 36w(消費電力) × 300(点灯時間) = 246,564(電気代)
※電気料金は一番安いの第1段階として計算
えーっと、¥246,564ですか?たった一つの照明器具の電気代が?
はい、そんなワケありません。よく見ると、電気料金の単価は「22.83/k」、「k」とはキロワットの事ですので、1,000w = 1kw となります。
つまり、出てきた数字を単純に1,000で割ればいいので、今回のケースでのLED照明の電気代は「246円」となります。
蛍光灯の月額電気料金
続きまして、蛍光灯のケースを計算してみましょう。消費電力以外はLED照明と全く同じ値になります。
22.83円/k(電気料金単価) × 62w(消費電力) × 300(点灯時間) = 424,638(電気代)
※電気料金は一番安いの第1段階として計算
こちらも出てきた数字を1,000で割りますので、蛍光灯の電気代は「424円」となります。
計算の結果、差額はたったの月額178円。年間に計算すると2,136円。この金額を大きいと見るか小さいと見るかは人それぞれだとは思いますが、実際にはまだ考慮しなくてはならない点が多々あります。この辺りについては、また次回ご説明しますね。
金額にすると「しょぼっ!!」といった感じですが、パーセンテージに直すと約42%の削減がずっと続く事になります。
ここで考えてほしいのが、一般家庭ではなく事業所や工場、店舗と言った通常より電気を使う時間が長く、照明機器の数も多い施設。資源エネルギー庁の統計によると、各業種における電力消費の割合が公表されています。その一部をご紹介すると
●月額消費電力に占める割合の一例(夏期)
業種 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
オフィスビル | 空調:34.3% | 照明:29.5% | OA機器等:17.9% |
スーパー | 冷蔵・冷凍・ショーケース:53.2% | 照明:17.5% | 空調:16.7% |
飲食店 | 空調:33.8% | 照明:23.3% | 冷蔵・冷凍庫:16.8% |
学校 | 照明:39.7% | 空調:25.1% | OA機器等:2.9% |
といった感じです。
例えばオフィスビルの場合、照明の電気使用量の割合が24%ですので
29.5%(月額電気使用量) × 42%(LED導入時の電気代削減量) = 12.39%
毎月の電気代が、約12%削減されるという事ですね。
学校のように、照明が消費電力の締める割合の多くを占めるケースですと
39.7%(月額電気使用量) × 42%(LED導入時の電気代削減量) = 16.67%
毎月の電気代が、約16%削減されるという事に。
一般家庭では大した事のない金額でも、こうった施設ではばかにならない金額になるケースが多く見受けられます。
弊社にお相談頂ければ、どれくらいの削減が可能か具体的な数値を出す事も出来ますので、ご興味のある方は一度ご連絡下さい。