今年も残すところ、あとわずかとなりました。 何かと慌ただしい師走の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
この時期、多くの経営者様が頭を悩ませるのが、冬場の暖房需要に伴う電気代の急増です。昨年秋に補助金がいったん終了し、10月以降の請求書を見て「やはり電気代の負担が重い」と改めて実感されている方も多いのではないでしょうか。
そんな中、政府から「2026年1月〜3月使用分」を対象とした電気・ガス料金の支援再開が発表されました。本格的な冬の寒さを迎える前に、コスト負担が少しでも軽減される見通しが立ったことは、事業者にとって明るいニュースと言えるでしょう。
しかし、「結局、自社の請求額はいくら安くなるのか?」「補助が終わった後はどうなるのか?」といった疑問や不安をお持ちの方も少なくありません。
そこで今回は、来月から始まる「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の概要と、法人の皆様にとって気になる「具体的な補助金額の目安」を分かりやすく整理しました。来期の予算策定やコスト削減計画の参考に、ぜひお役立てください。
それでは、本題へ。
「電気・ガス価格激変緩和対策事業」の概要
2026年1月、期間限定で補助が復活
政府は、依然として高止まりするエネルギー価格から家庭や企業の経営を守るため、2026年1月使用分(2月検針分)から同年3月使用分(4月検針分)までの3カ月間、「電気・ガス価格激変緩和対策事業」を再実施することを決定しました。
この事業は、電力会社やガス会社を通じて、皆様の月々の請求額から直接値引きを行うものです。大きな特徴は、利用者側での特別な申請手続きが一切不要であるという点です。契約している電力会社がこの事業に参画していれば、自動的に値引きが適用される仕組みとなっています。
今回の支援の背景と対象範囲
今回の再開は、冬場の電力消費量が増える時期に合わせ、物価高騰の影響をダイレクトに受けている中小企業や一般家庭を支援する狙いがあります。
ただし、今回の補助は「激変を緩和する」ための時限措置であるため、期間中ずっと同じ金額が補助されるわけではありません。1月・2月は一定の補助額が維持されますが、最終月となる3月については、支援が段階的に終了するよう補助幅が縮小される予定です。
また、対象となるのは主に「低圧(家庭・小規模商店など)」および「高圧(中小工場・ビルなど)」の契約です。大規模な工場などが契約する「特別高圧」については、原則として今回の補助対象には含まれていない点にご注意ください。
具体的な補助金額の概算
法人の皆様にとって最も重要なのは、「実際にどれだけのコスト削減になるのか」という点かと思います。今回の補助額は、契約形態(低圧・高圧)ごとに単価が定められています。
補助単価の確認
2026年1月からの補助単価(税込)は以下の通りです。
| 対象期間(使用分) | 低圧(家庭・商店等) | 高圧(工場・ビル等) |
|---|---|---|
| 2026年1月・2月使用分 | 2.5円 / kWh | 1.3円 / kWh |
| 2026年3月使用分(縮小期間) | 1.3円 / kWh | 0.7円 / kWh |
法人の電気代削減額(概算シミュレーション)
例えば、高圧受電の中小工場やオフィスビルで、月間の電力使用量が20,000kWhの場合の削減額を計算してみましょう。
【1月・2月使用分の場合】 20,000kWh × 1.3円 = 26,000円(税込)の減額
【3月使用分(縮小期)の場合】 20,000kWh × 0.7円 = 14,000円(税込)の減額
月間の消費電力量が多ければ多いほど、この補助による恩恵は大きくなります。ただし、過去に実施されていた補助単価(一時期は高圧で3.5円/kWhなど)と比較すると、今回の補助幅はやや控えめな設定となっています。そのため、補助金だけで電気代が劇的に安くなると楽観視せず、あくまで補填的なものとして捉えておくのが賢明です。
都市ガスの補助について
電気と同様に、都市ガスについても以下の単価で支援が行われます。
| 対象期間(使用分) | 都市ガス補助単価 |
|---|---|
| 2026年1月・2月使用分 | 10円 / ㎥ |
| 2026年3月使用分 | 5円 / ㎥ |
※契約年間契約量1,000万㎥以上の大口契約などは対象外となる場合があります。
最後に
2026年初頭から始まる「電気・ガス価格激変緩和対策事業」は、冬のエネルギーコスト急増を抑えるための心強い支えとなります。しかし、表でも示した通り、3月には補助額が縮小し、4月以降は現時点で補助の継続は予定されていません。
つまり、こうした公的支援はあくまで「一時的な緩和措置」であり、根本的なコスト削減にはならないということです。今後も不安定な国際情勢や再エネ賦課金の変動など、電気料金の上昇要因は常に潜んでいます。
補助金が出るこの3カ月間を、単に「安くなって良かった」で終わらせるのではなく、自社のエネルギー使用状況を見直したり、より効率的な電力プランへの切り替えを検討したりする「猶予期間」として活用してみてはいかがでしょうか。
当ブログでは、2026年も引き続き、最新の補助金情報や法人様が取り組める実践的な電気料金削減のノウハウをお届けしてまいります。
本年も残りわずかですが、皆様どうぞ良いお年をお迎えください。






