実は今週のネタは、大手10社のここ数年の電気代についての推移をまとめようかなとか思っていたんですが。
きちゃいましたね~5月の電気料金の値上げ速報が。
何気なく見ていたネットニュースの記事に、ショッキングな見出しを見つけてしまいました…
大手電力10社の5月の電気料金が、標準家庭で月150~210円程度の値上げとなる見通しであることが22日、分かった。再生可能エネルギーを普及させるために料金に上乗せする「賦課金」が、5月から増額されることが主因。火力発電の燃料となる原油や液化天然ガス(LNG)価格も上昇しており、消費者の負担が増しそうだ。
大手10社がそろって値上げするのは4カ月連続とのことです。
5月の電気代の値上げ幅は?
先月、大手10社の値上げ幅で大きかった地域でも170円ほど。
今回の一般的な家庭での値上げ幅はというと…
【2017年5月 電気代の値上げ幅】
●北海道電力:166円
●東北電力:179円
●東京電力:192円
●北陸電力:153円
●中部電力:179円
●関西電力:190円
●四国電力:182円
●中国電力:169円
●九州電力:160円
●沖縄電力:213円
ちなみに、先月の上昇幅はと言うと…
【2017年4月 電気代の値上げ幅】
●北海道電力:41円
●東北電力:60円
●東京電力:67円
●北陸電力:37円
●中部電力:70円
●関西電力:54円
●四国電力:44円
●中国電力:65円
●九州電力:45円
●沖縄電力:73円
「沖縄・中部の70円台はちょっとビックリですね…」
と、先月コメントしたんですがね。70円どころの騒ぎではないですね…
今回の値上げは燃料費調整制度だけじゃない!!
対象となる3ヶ月間の原料調達コストを電気料金に反映させる「燃料費調整制度」
ここ数カ月の電気料金の値上げは、円安や原油の生産調整による原料の調達コストが上昇したことに起因します。
※今回、2017年2月分の電気料金については、2016年12~2017年2月の間に調達した原料のコストが電気料金に反映されます。
5月分に関しても原因の一つではあるのですが、今回はさらにもう一つ値上げの原因があります。
それが、「太陽光や風力など再生可能エネルギーの賦課金」です。
再生可能エネルギーの賦課金とは?
初めて聞いた方も多いであろうこの制度。
ご自宅で太陽光発電を導入している方ならもしかしたらご存知かもしれませんね。
簡単に言うと、
電力会社は太陽光や風力といった再生可能エネルギーを国が定めた単価で買い取る代わりに、かかった費用を電気を利用するお客さんみんなで負担しましょうね。
という制度です。
実は2012年から実施されているこの制度。年々費用が上がり続けており、ちょうど5月が賦課金の値上げのタイミングになります。
5月から1年間は同じ金額が値上げ幅として適応されますが、来年5月以降はまた金額が改正(値上げ?)されるかと思われます。
今後も電気料金の値上がりは続く!?
・市場の流れとはいえ、ここ数カ月毎月上昇する原料調達コスト
・稼働できない原発と、原発事故に関する問題
・今後も上がり続けるであろう再生可能エネルギーの賦課金
ざっと考えただけでも、電気代が値上がりする要因はあっても値下がりするような要因が出てこないのが現状です。
今後は新電力や太陽光などの自然エネルギーの導入等、何らかの電気代の削減対策をするのが当たり前の時代になるのかもしれませんね。