車で外回りをする事が多い私ですが、地方の高速を走っているとかなり大規模な太陽光パネルを設置している敷地を見かけることがあります。
これは自治体が防災や省エネ、はたまた運用目的といった様々な観点から設置をしているのが1つ。
もう1つは、遊ばせている土地をお持ちの方に、太陽光パネルの営業マンが頑張って営業をした結果であるとも言えます。
僕の周りでも、後輩が頑張って新築一軒家を購入した時、太陽光発電を導入していました。
それから数年、家を建てた知り合いは何人かいますが、太陽光発電を導入した人はただの一人もいませんでした。
実際、現状の太陽光発電の普及はどのようになっているのでしょうか?
太陽光発電の普及率は?
平成26年のデータになりますが、総務省が調査した「全国消費実態調査 結果の概要」という資料によると、2人以上での世帯での普及率で6.6%となっています。
これは、前回調査時(平成21年)の1.6%と比較し5%増。うーん、正直あまり増えてるとは言えないのが現状のようですね、。
ちなみに光熱費の削減と言う意味では同じである高効率給湯器(具体的な商品名で言うとエコキュートやエコジョーズ、エコウィル等)については、平成21年の調査時が5.1%、平成26年の調査時ではなんと23.9%で18.8%も普及が進んでいる状態です。
ちなみに統計データは以下の総務省HPにて掲載されていますのでご興味のある方はどうぞ。
なぜ太陽光発電はそこまで普及していないのか?
一概には言えませんが、現状考えられている原因としては以下のような理由が考えられます。
持ち家じゃないと設置できない
これは非常に分かりやすいですね。当たり前ですが、賃貸マンションには太陽光パネルは設置できません。(笑)
この手の商材は、ご年配の方は積極的に導入しない傾向にあります。(そこを狙った詐欺まがいの業者が多々あるのも事実ですが…)
比較的若い層が新築戸建てを買うと言うのもなかなか勇気がいるモノです。さらに、今後は少子高齢化が進み、戸建ての販売戸数は減少することが予想されます。
単純に、売り先が少ないと言うのが原因の一つと考えられます。
余剰電力の買い取り料金が年々下がっている
「余った電気は電力会社が買い取るのでお得ですよ~」
なんて宣伝文句、よく耳にしましたよね?
さて、現在の電気の買取価格はと言うと…
年度 | 買取価格 |
---|---|
平成22年度 | 48円 |
平成23年度 | 42円 |
平成23年度 | 42円 |
平成24年度 | 42円 |
平成25年度 | 38円 |
平成26年度 | 37円 |
平成27年度 | 35円 |
平成28年度 | 33円 |
はい、見事に右肩下がりですね~(--;
さらに経済産業省は2019年度に、家庭向け24円、企業向け18円まで値下げすると発表しています。
以前ほどの魅力が見いだせない…と言うのも原因の一つでしょう。
助成金の打ち切り
「せっかく一生に1度の買い物なんですから、助成金のある今先の事を考えて太陽光発電を導入しませんか?」
「今なら国の助成金があるので、かなりお得に太陽光発電を導入できますよ!?」
こんな営業トークも、よく聞いた話なんですよね。
現在、国からの助成金はすでに打ち切り。県や自治体が支給する助成金も続々と打ち切り状態になっています。
「以前は○○円の助成金が入ったのに…それならやめておこうか」
という悲しき現状があります。
太陽光発電は設置費用が高い!!
恐らくこれが一番の原因でしょうね。
規模にもよりますが、少なくとも100万オーバー。なんなら見積の段階で300万なんて金額を提示される場合も。
先程比較対象として明記した「高効率給湯器」の場合、安ければ4・50万ほどで設置が可能。
これはかなり安い例ですが、よほど大がかりな設備を導入しない限り、300万なんて金額を見積もられることは無いかと思います。
太陽光発電を導入するメリットは無いの?
さて、ここまでさんざんネガティブな記事を書いてきましたが、もちろんメリットもあります。
それは、今規約をすると、10年間は同じ価格で電力を買い取ってくれるということです。
買取金額が高いという事は、それだけ費用の回収が早いということ。
今後買取価格が下落することが想定される中、導入するなら早めの決断がよさそうです。
ただし、現状電力の買い取り自体を停止を検討している地域があるので必ず事前にご確認を。