環境に優しいと言われているEV(電気自動車)車が、世界中で普及の兆しをみせています。
イギリスとフランスは、2040年までにガソリン車・ディーゼル車の生産・販売を禁止する計画を発表しました。
今後どれだけ電気自動車が普及するかはわかりませんが、1つの時代の流れである事は間違いなさそうです。
さて、そこで気になるのが電気自動車の「電気代」
地球にやさしい事も重要ですが、我われ一般庶民にしてみたら「電気自動車にしたらガソリン代と比べてどれくらい電気代がかかるの?」と言う点の方がより身近な疑問点ではないでしょうか?
というわけで、今回は電気自動車の電気代についてお話したいと思います。
そもそも電気自動車とは?
さて、あなたは国産の電気自動車と言われて、どのメーカーの何という車種を思い浮かべますか?
もしかしたら、「トヨタのプリウス」を想像される方が多いのではないでしょうか?
まずは今回取り扱う車の種類について、簡単に説明したいと思います。
HV(ハイブリット)
ご存知の方も多いかと思いますが、「プリウス」は電気自動車(EV)ではなく、ハイブリット車(HV)と呼ばれています。
ハイブリットとは異なる仕様のものを組み合わせると言う意味。
自動車(プリウス)だと、エンジン(ガソリン)とモーター(電気)をどちらも使ってますよーって事です。
通常のプリウスですと、電気自動車のように車にコンセントを刺して充電なんて作業も必要ありません。
よって、今回の調査からは対象外となります。
PHV/PHEV(プラグインハイブリット)
プリウスにはプリウスPHV(プラグインハイブリット)というグレードがあり、こちらは電気自動車のようにコンセントで充電する事が可能です。
短い距離なら電気だけで走行できるので、街乗りや通勤用の車の燃費向上に貢献している車種になります。
こちらの方がより電気自動車(EV)に近い形となりますが、ガソリンも使用しますので厳密にはEV(電気自動車)とは別の車になります。
EV(電気自動車)
今回電気代を計算するのはこちらのEV車(電気自動車)になります。
純粋に「電気だけで動く」自動車で、純電気自動車(BEV)と呼ばれる事も。
国産車ですと以前は日産・三菱の2社からのみ販売されていましたが、テスラ社の普及もあり今ではトヨタやスバル、マツダといったメーカーもEV車を製造・販売しています。
今回の記事では、知名度的にも高そうな日産「リーフ」の例でお話ししたいと思います。
公式HPによる電気代の算出
日産のHPでは、EV車とガソリン車で燃費がどの程度違うのか簡単に計算できるシュミレーターを提供しています。
今回はこちらを元に燃費の計算をしてみましょう。
※出典:NISSAN 充電費用シミュレーター
ガソリン車で月1,000km走行したら(公式)
●例:燃費を14km/L ガソリン代をリッター170円で計算
走行距離 ÷ 燃費 × ガソリン代
1,000km ÷ 14km/L × 170円/L = 12,143円
この比較は車種やグレードの指定が無いのでコメントしづらい部分もあるのですが、コンパクトカーのグレードでのカタログ上の燃費は売れ筋のもので20km/Lあたりでしょうか。
実際にカタログ通りのスペックが出るわけないので、リッター14km走ると言うのは妥当かもしれませんね。
しかしガソリン代、本当に高くなりましたね…
電気自動車で月1,000km走行したら(公式)
●例:燃費を6km/kWh 電気代を1kWhあたり30.00円で計算
走行距離 ÷ 燃費 × 電気代
1,000km ÷ 6km/kWh × 31.00円/kWh = 5,376円
参考:公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会算出の電気代目安単価は31円/kWh。
単純に価格だけを見ると2倍以上の差がついていますね。かなりお安く感じられます。
電気自動車の燃費については正直乗った事が無いので何とも言えないのですが、通常この手のカタログスペックは実際に走行した時より良い値を掲載していますので、正直な所もう少し悪い値になるかと思います。
また、今回は充電を100%自宅で行ったと仮定し算出した値です。外出先で充電した場合は別途費用がかかりますので、実際にはここで算出した数値以上の電気代が発生する可能性が高くなります。
ちなみに年間ベースで計算すると
(12,143円 - 5,370円)× 12 = 81,276円
の燃料代削減になるとのことです。
月に1,000km走行という設定が多いか少ないかはさておき、数値的には魅力的な値と言えるかもしれませんね。