さて、4月1日から始まったガスの自由化。
関西ローカルの話で申し訳ないのですが、今日は関西地区におけるガス自由化のお話です。
昨年の電力自由化の際は、関西地区では20社以上の参入申請がありました。
同じエネルギー系事業者(ガス・石油等)通信事業者、はたまた旅行代理店といった全然畑違いの企業まで、多数の企業が参入しました。
今後、電力を提供する事業者は縮小・統合していくとはいえ、ある程度の事業者数は残るかと思います。
で、本題のガスですが、関西の参入企業はなんと1社。
関西電力のみの参入となりました。
関西電力のガスって大丈夫なの?
電力自由化と比較し、ガスの備蓄設備の準備等参入障壁が多いガス自由化。
実際に関西では関西電力1社の参入というあたりからもハードルの高さがうかがえます。
ここで気になるのが、
・関西電力に乗り換えた場合、安くなるのか?
・関西電力は安定してガスを提供できるのか?
・その他関西電力に乗り換えることによるメリット・デメリットは?
こんなところでしょうか?
今日は、この辺りについてご説明したいと思います。
気になるガス料金は安くなるの?
一番気になるのは、ガス会社を関西電力に乗り換えたら「ガス料金が安くなるのか?」
この1点に尽きるでしょうね。
ここからのお話は、関西電力・大阪ガス共に「ガスと電気を同じ事業者でまとめて契約した場合」についての算出となります。
また、関西電力の場合、通信事業も行っておりますが、今回はあくまで「ガスと電気のみのセット契約」というケースについてご説明したいと思います。
ほとんどのケースで、関西電力のほうがお得に!?
厳密にいえば契約状況や月間の使用量により違いが出る可能性もありますが、ほとんどの家庭の場合関西電力のほうが年間の光熱費(ガス代+電気代)が安くなるようです。
(特別な例:床暖房向けのガスの割引契約等)
●ガス・電気をまとめて契約した場合、企業別料金比較
大阪ガス | 関西電力 | |
---|---|---|
ガス料金 | やや高い | やや安い |
電気料金 | ほぼ変わらず | ほぼ変わらず |
※2017年4月1日段階での価格になります。
その金額は、平均的な世帯で年間約2500円ほどの削減に。
この金額が高いか安いかは個々の判断にお任せしますが、金額だけの比較では関西電力に軍配があがるようですね。
今後の契約プランでは、入れ替わる可能性も!?
そもそもガスや電気の自由化は、自由競争における市場の活性化によりお客様がよりよい事業者を選択できるようにするというメリットがあります。
今回の関西ガスダービーでも、
昨年の12月に関西電力が正式にガス料金を発表。
↓
年が明けて1月5日に大阪ガスが対抗策として値下げを告知。
↓
1週間後の1月12日に関西電力がさらに値下げを告知
といった経緯でどんどん料金が下がってきています。ユーザーの私たちにとってはうれしい限りですね。
今後もこのような価格競争が起こることは十分に考えられますし、単純な金額面での値下げだけではなく多様なサービスで付加価値を付けるような戦略も想定されます。
特に関西電力の場合、グループ会社がインターネット通信事業に格安SIMによる携帯電話通信事業にも参入しています。
今後、これらのサービスをまとめて契約することにより、さらなる値引きが…なんて事があるかもしれませんね。
さて、次回は金額面ではなく、ガス自由化によるサービスやメリットについてのお話をしたいと思います。