【COOLBIZ】環境省推奨の室温28度の意味って知ってますか?

【COOLBIZ】環境省推奨の室温28度の意味って知ってますか?

ここ最近、全国で7月なのに30度を超える真夏日が続いています。なんなら35度を超える猛暑日が発生する地域も多々あり、異常な事態が続いています。

暑いのが苦手な私には、毎日の通勤で事務所につく頃には汗だくになっているとっても嫌な季節が始まってしまいました・・・(苦笑)

ところで、この時期になるとメディアでもちょくちょく取り上げられるようになるCOOLBIZ(クールビズ)。

百貨店でも専門のコーナーが設けられる時期になっていますが、オフィスの室温は28度になっていますか?

総務省によると、「オフィスの室温を28度を目安にして夏を快適にすごす」事により、Co2削減に取り組みましょう…といった案内がなされています。

最近では単純な電気代の削減だけではなく、サステナブルファッションやテレワークの推進等、時代の変化とともに新しいアプローチも増えてきています。

今日は体にもお財布にも地球にも優しい、クールビズについて少し掘り下げてお伝えしたいと思います。

 

そもそも、COOLBIZって何!?

まずは基本的なところから。

総務省のHPによりますと…

地球温暖化対策の一環として、2005年から政府が提唱する、冷房時の室温28℃を目安に夏を快適に過ごすライフスタイル。

 

冷房温度の適正化とその温度に適した軽装や取組を呼びかけており、人の居場所を見分け気流を制御する機能を有する省エネ型エアコンへの買換え、西日よけのブラインド、日射の熱エネルギーを遮蔽する効果がある緑のカーテンなど、気軽にできるアクションなどを呼びかけています。

 

昨年度のクールビズ実施率は「71.5%(家庭部門)」となっており、引き続き取組を推進していきます。

※出典:総務省 平成30年度クールビズについて

ポイントなのは、「冷房時の室温28℃を目安」ってとこですね。

 

28℃はあくまで目安です

これは総務省も伝えてる事ですが、エアコンの温度設定を28℃にしたところで、必ず室温が28℃になるとは限りません。

例えば西日のよく当たる大きな窓があったり、オフィスの空調がフロア毎にまとめて設定されるタイプだったり、人やOA機器の稼働状態だったりと、室温が上昇する原因は様々です。

そもそも使用しているエアコンの性能も違うのだから、「一律28℃に設定しなさい!!」と言うのは、少し無理があるとは思います。

総務省もそのあたりは良く解っており、あくまで「快適に夏を過ごすための目安となる温度」が28℃なのです。

 

なぜ28℃なの?

正直なところ、暑がりの私はスーツで室温28℃では汗が噴き出てしまいますが皆さんはどうでしょうか?

ご存知の通り、COOLBIZは例えばノーネクタイや半袖、ポロシャツ等薄着で就業する事により体感温度を下げる事が前提となっています。

(財)省エネルギーセンターによると、「上着を脱いでネクタイをはずすと体感温度が2℃下がる」という報告がなされています。

つまり、室温28℃時の「軽装」と室温26℃時の「スーツ」の温熱感はほぼ同じでる。よって、衣服の量をコントロールする事により体感温度を下げて快適な職場環境を整えよう!!

と言う話なんですね。

 

総務省も体調を壊してまで節電しなさいとは言っていません。あくまで体調に配慮しつつ可能な範囲で節電にご協力くださいといったスタンスです。

とは言うものの、取引先に行くのにノーネクタイでは…と言う方もまだまだいるのが事実。

節電と言う観点だけでなく、仕事がしやすい環境づくりといった点からも、COOLBIZが広まっていくと良いなと思いますね。

環境省のHPでは、脱炭素の観点からクールビズの解説を行う特設HPを設置しています。

ご興味のある方は、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?

●デコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動) | 環境省
クールビズ/COOLBIZ|COOL CHOICE 未来のために、いま選ぼう。
https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/coolbiz/

簡単にできる、エアコンが占める電気代の計算方法

簡単にできる、エアコンが占める電気代の計算方法
ここ最近年々熱くなっているような気がしませんか?

まだ6月なんですけど、最近は平気で最高気温は30度を超える地域がちらほらと。

下手すれば熱中症になることもあるかもなので気を受けてくださいね。

そんな中これから猛暑の夏に向けて気になるのがエアコンによる電気代の増加。この時期、自宅やオフィスの電気代の大部分を空調機が占め、場合によっては電気代が前月比で倍になってしまう事も。

ただでさえ高い電気代。ご利用中のエアコンが一体どれくらい電気代を使っているのか気になりませんか?

今回は概算ではありますが、ご利用中のエアコンの消費電力を元に、月額の電気代がどれくらいかを計算する方法をお伝えします。

エアコンの対応畳数ごとににおおよその電気代をまとめてみたので、そちらも参考にして下さいね。

エアコンの電気代の計算方法

さて、まずはご使用中のエアコンの取扱説明書をご準備下さい。

無ければ型番さえわかれば、インターネットで取扱説明書がダウンロードできる事が多いので調べてみてください。

あまり古いと、見つからない可能性もあるんですがね。

期間消費電力量から電気料金を計算

さて、取扱説明書の後半に「仕様」と書かれた場所があるかと思いますが、そちらに期間消費電力量という項目があるかと思います。

この値を利用すれば、大まかではありますがエアコンでかかる年間電気料金を知る事が出来ます。

期間消費電力量とは(社)日本冷凍空調工業会が策定した、一定の条件下でエアコンを動作させたときのおおよその消費電力量の目安です。

期間消費電力量について詳しくは、下記のページをご覧ください。

https://www.jraia.or.jp/product/home_aircon/e_saving_energy.html
※(社)日本冷凍空調工業会 HP

期間消費電力量を使った電気代の計算式

以下が期間消費電力を使った計算式になります。1kwあたりの電気料金については、東京都の従量電灯プランを参考にしています。
期間消費電力量 × 1kWhあたりの電気料金
●例:期間消費電力:717kw 1kwあたりの電気料金が26.00円の場合
717kw × 26.00円 = 18,642円

 

消費電力量から電気代を計算する

期間消費電力量を使った計算では、年間の電気料金の計算になり、夏場だけの電気料金を計算することはできません。

よって、一定の特定の期間のみの電気代を計算するためには、この方法でも計算できません。
※新品でエアコンを購入する際には比較対象として非常に役に立つかと思います。

ここで再度取扱説明書をご覧ください。スペック(仕様)のところに「消費電力」という項目がありませんか?

恐らく、冷房使用時と暖房使用時にわかれて記載されているかと思います。

これは単純に冷房なら冷房運転時の消費電力と言う事なのですが、この値を使いおおよその電気料金を計算することが出来ます。

消費電力を用いた電気代の計算式

消費電力量 × 1kWhあたりの電気料金
●例:消費電力:590w 1kwあたりの電気料金が26.00円の場合
590w × 26.00円/kw = 15,34円
この値が、1時間エアコンを利用した場合の電気代の目安になります。

エアコンのタイプ別電気料金の概算

以下、対応畳数別に消費電力・電気代をまとめてみました。

エアコンの対応畳数 消費電力 電気代/時 電気代/日 電気代/月
6畳用エアコン 590w 15.3円 183.6円 5,508円
8畳用エアコン 770w 20.0円 240.0円 7,200円
11畳用エアコン 890w 23.1円 277.2円 8,316円
15畳用エアコン 1,720w 44.7円 536.4円 16,092円
  • エアコンは全て同じメーカーの売れ筋の物で比較
  • 1日12時間、1月は30日で計算

実際に、自宅の電気代と比較してみると?

ここで、自宅の夏場の電気代と比較してみましょう。

この記事を書いた時点ではまだ8月分の請求が来ていないので、昨年のデータを元に比較します。

  • 6月分:4,530円
  • 7月分:8,126円
  • 8月分:8,943円
  • 9月分:4,633円

自宅は妻と二人暮らし。妻はエアコンが苦手なので、電気代がかなり安く抑えられています。

とは言うものの、夏場になるとエアコンを使う機会が増えるので、大体4,500円ほど電気代が上がっています。

消費電力より、わが家の電気代を計算

この当時、まだ妻は働いていて日中は基本職場。大体僕が帰宅する1時間前には戻ってるようです。

1階には15畳用のエアコンが1台。2階には8畳用のエアコンが2台。

15畳用は1日7時間ほど稼働。8畳用は2台で8時間ほど稼働します。

これを踏まえ、わが家のエアコンでかかった電気代を計算してみましょう。なお、わが家の1w当たりの電気代は、29.26円/wで計算しています。

  • 15畳用: 50.3円 × 7時間 × 30日 = 10,563円
  • 8畳用: 22.5円 × 8時間 × 30日 = 5,400円
  • 合計: 15,963円

うーん、結構な金額のずれがありますね(笑)

もちろん電気料金が違うので誤差が出るのは当たり前ですが、誤差分を計算したとしても15畳用で1,500円、8畳用で600円ほど。

差額を差し引いたとして約14,000円。実際の電気代が4,500円くらい(のハズ)なので、ざっと3倍くらいの差になります。

消費電力による電気代計算時の注意点

ここで注意事項が1つ。

消費電力とは常にその電力を消費し続けるのではなく、使用する環境や設定温度により大きく異なります。

メーカーのHPにも記載されていますが、厳密に「あなたの家のエアコンは、○○時間使ったら○○円ですね」と、正確な電気料金を出すのはほぼ不可能です。


上記の電気代の計算で用いた「消費電力」とは、エアコンの性能をフルに使い、最大出力で電気を使い続けた場合の電力になります。

実際にはそのようなケースは無く、消費電力で示された値より低い数値で電力を消費しているのが実情です。

例えばパナソニック社製のエアコンの取扱説明書には、「定格消費電力」という記述があり、そこには425w(110~780)といった記述がなされています。

この425wという値は実際に消費する電力の目安で、110~780wまで使用状況によって消費電力は変動しますよ~という意味になります。

メーカーによって仕様の記載方法は様々ですが、電気屋さんにあるカタログには上記のような数値で掲載している場合がありますので一度確認してみるのもいいかもしれませんね。

これらの点を踏まえたうえで、あくまで1つの目安として計算していただければ…と思います。

 

一度ご自宅の電気代について計算されてみてはいかがですか?

思わぬ電気代削減につながるかもしれませんよ?

覚えておきたい避難時における電気の対策

台風の中の通勤・通学

今年も梅雨の季節が近づいてきましたね。

ここ数年、梅雨の時期になあるとどこかしらの地域で天候不良による大規模な災害が発生しているのニュース等で見かけられた方も多いのではないでしょうか?

そんなわけで、今回のテーマは「避難」です。

災害時避難指示が出た場合、もしくは被災後に注意すべき点について、「電気」という観点からまとめてみたいと思います。

 

避難時はブレーカーを落とそう

避難時にはブレーカーを落とし、ガスの元栓も閉めてから避難しましょう。

そんな事をしたら冷蔵庫の中のものがダメになるじゃない!?

と、思われるのはごもっとも。しかし、二次災害を防ぐ意味でブレーカーを落とすことはとても重要です。

例えば水害により近辺が停電。翌日電気が復旧した場合、浸水した冷蔵庫に通電した結果、火災の原因になる…と言った事が発生します。

避難
避難時はまずは人命優先で安全を確保することが第一です。

しかし、可能であるのならその後の二次災害は避けるに越したことは無いですよね?

緊急時に無駄な時間を少しでも省くために、事前に室内のブレーカーの位置・操作方法を確認しておきましょう。

賃貸にお住まいの方は、ご自宅のブレーカーの位置を知らない方もいらっしゃるのではないですかね?

 

ブレーカーを上げるのは要注意!!

床上・床下に浸水した場合、通常は漏電ブレーカーが作動し、自動的にブレーカーが落ちるため感電するようなことはありません。

しかし、被災後自宅に戻られてからブレーカーを上げる際には要注意です。

当たり前の話ですが、水が引いてない状態では絶対にブレーカーを上げてはいけません。出来れば浸水している場合、水が引いた後電気工事士に確認してもらった方が安全でしょう。

また、水没した家電についてはそのまま動作させず、メーカーや販売店に確認してもらってからの方が良いでしょう。

 

可能ならば、家電は高い場所に避難を

洪水の場合、お使いの家電が水没すると故障してしまい使い物にならなくなるケースが多々あります。

人間とっさのときにはなかなか的確な判断が出来ないものですが、もし時間に余裕があるのであれば動かしやすい家電だけでも二階や高い所に移動させておく事をお勧めします。

わが家も避難する際、テレビとパソコン、AV機器など可能なものは二階に移動させてから避難しました。

 

水没した家電について、ネットでは「綺麗に掃除し、きっちりと乾燥させた後動けばOK」といった記事も見受けられます。

しかし、多量のゴミが内部に付着している事が多く、一時的には正常に動作しても後にショートし火災の原因になるような事があります。

万が一水没した家電は素人判断をせず、メーカーや販売店、電気屋等専門家に確認してもらった方が良いでしょう。

 

まとめ

こうやって見ると、「電気」と言う点のみで考えると意外と気をつけなければならない事は少ないように感じますね。

しかし、非常時は電気のことだけ考えていればいいわけではありません。

今回色々と調べた結果、平時にきっちりと確認・準備することが何より大切だなと実感させられました。

そういえばまた今週末も台風が接近しますね。何事もなければ良いんですけどねぇ。

実は危険!?電気ストーブが原因の火災件数が増加中!!

実は危険な電気ストーブ!?火災予防に知っておくべき知識

今年も残すところあと少し。12月に入り、少しづつ寒くなってきているのが実感できますね。

例年と比べ少し冬への足取りが遅いような気もしますが、ここ最近の異常気象を考えるとある日一気に冬将軍到来…なんてこともあるかもしれませんね。

寒がりな妻がいるわが家でも、少しづつですが冬支度を始めている毎日です。

さて、前置きが長くなりましたが、今回のお題は電気ストーブ。朝起きたらまずスイッチをオン!!なんて人も多いかと思いますが、近年この電気ストーブが原因の火災が増えていると言うのです。

 

想像以上に危険!?電気ストーブ

こんな書き方をするとメーカーさんに怒られそうなんですがね(笑)

いきなりですが質問です。

 

Q:石油ストーブと電気ストーブ、どちらが火災が起きやすいと思いますか?

この流れなら皆さん、「電気ストーブ」なんじゃないの?と、お答えになるでしょうね(笑)

しかし、石油ストーブの方が火災が多いような印象を持たれていませんか?

少し古い記事なのですが、産経新聞の記事にこんなモノを見つけました

都民2万人に行ったアンケートでは、火災の危険が最も高いと思う暖房器具について約8割が「石油ストーブ」と回答。安全意識に乖離があるとして注意を呼びかけた。

 

調査によると、過去5年間のストーブ火災674件の出火原因で、最も多かったのは電気ストーブの491件。石油ストーブは129件で2番目だった。

 

一方、アンケートでは電気ストーブが最も危険と答えた人はわずか4・2%。ストーブの前面と可燃物の間に、安全基準とされる1メートル以上の距離をあけずに使っている人が約6割に及んだ。石油ストーブでは1メートル以上離して使う人が約6割いたのとは対照的で、安全意識に差が出た。

 

※出典:産経新聞 ストーブ火災、危ないのは…実は「電気」 出火元の7割 東京消防庁管内

これは東京都内での話ですが、所変わって京都市消防局のホームページでも、似たような記事が掲載されています。

電気ストーブは火を使わないから安全だと思っていませんか?

京都市における過去5年間の暖房器具火災のうち,約6割が電気ストーブによるものです。

特にこの冬,11月以降に発生した暖房器具火災10件(平成27年1月26日現在)のうち8件が電気ストーブ火災で,これにより2名の方が亡くなられています。

 

※出典:京都市消防局 電気ストーブ火災に御注意ください!

 

なぜ電気ストーブの火災が多いのか?

昔石油ストーブでサツマイモを焼いていて焦がした経験のある私にとっても、直接火が見える「石油ストーブ」の方が、「石油ストーブ」より火災が起きやすい印象がありました。

この、「直接火が見える」=「火を使っている」と言うのがポイントのようです。

石油ストーブは火が見えてる分、利用者の方がそれなりに気をつけることが多いようです。

それにひきかえ電気ストーブでは火が見えないため、心に油断が生まれやすい。
「火がついてないんだから、大丈夫だろう」

なんて、油断をしてしまうんですね…

実は、東京も京都も火災の1番の原因は布団や座布団、カーテンなどの可燃物に引火することなのですが、これは「電気ストーブ」も「石油ストーブ」も同じように発生しています。

ただ、火災の発生件数を見ると、油断をしてしまう「電気ストーブ」の方が発生件数が多いという事のようです。

 

油断は一瞬。事故は一生

もちろん、「石油ストーブ」が「石油ストーブ」より安全というわけでもありません。どちらも正しく使えば私達の生活を快適にしてくれますし、一歩間違えれば大惨事になる可能性もあります。

先日学生の作った木製のジャングルジムで白熱灯を使った結果火災が発生するという事故が起きました。

白熱灯を設置した人は、そもそも火災が起きる可能性を考慮していなかったのでしょう。

 

さて、あなたの家にあるストーブですが、本当に安全に使用できていますか?

火災が発生してからでは、「想定していなかった」では済まされません。

もういちど、安全に使用できているかどうかを確認してみて下さい。

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係 Vol.03

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係

何かと話題が尽きない仮想通貨ですが、以前に比べれば報道される規模や回数が少なくなってきたように感じます。

頻繁に起こる不祥事に、マスコミも視聴者も少し慣れてきてしまっているのかもしれませんね。

 

さて、前回では「マイニング」という作業が仮想通貨の世界で行われており、コレが電気代に影響するかも!?って所までお話ししました。

今回は「なぜマイニングが電気代に影響する可能性があるのか?」と言う所についてご説明したいともいます。

マイニングについては、前回の記事をご確認いただければ大まかにはご理解いただけるかと思います。

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係 Vol.02

 

マイニング大量の電気を消費する

この「マイニング」という言葉、そもそも「発掘」と言う意味で、その名の通り発掘に成功した人は少量ですが仮想通貨を得る事が出来ます。

しかし、この「発掘作業」ですが、最も早く見つけた1名のみ仮想通貨を得る事が出来る仕組みになっています。つまり、先着順なんですね。

発掘と言っても実際にはパソコンが作業をするのですが、パソコンを使う人の技術もさることながらパソコン自体の性能も影響されます。

 

時速300km以上もの速度でコースを疾走するF1レース。F1で使われる車の燃費は1リッターあたり2~4kmほどだそうです。

最新の軽自動車やハイブリットカーだとリッター30kmを超えてきます。

パソコンも同じで、性能が良くなれば燃費(使用する電気量)も悪くなってきます。

そして、このままマイニングを行う人口が増えると、以下のような事態に陥るかもしれません

 

増え続けるマイニングの消費電力

こうしている間にも、仮想通貨のマイニング作業を行う人は増え続けているようです。

そんななか気になったのが、以下のニュース。

北欧アイスランドでは今年、仮想通貨マイニングによる電力消費量が一般家庭における電力消費量を超えるようだ。
寒冷な気候と再生可能エネルギーが利用しやすい同国に仮想通貨マイニング企業が流入していることが主な原因だ。AP通信が今月12日伝えた。
※出典:コインテレグラフジャパン アイスランド 仮想通貨マイニング企業の電力消費が家庭消費を凌駕

 

もちろんアイスランドと日本では人口も消費電力も違うので一概に比較はできないのですが、AP通信社が記事として取り上げるレベルには事態が進んでいると言う事は間違いなさそうです。

このまま消費電力の増加が進めば、最悪地球温暖化の原因の一つであるCo2排出量も増加し影響を与えるのでは…といった意見も出ています。

恐るべし、仮想通貨…ですね。

 

マイニングに成功しても、赤字の場合も…

このように、かなりの量の電気を消費するマイニング作業。1個人が1台のパソコンを使ってマイニングを行う場合、経費を考えると赤字になる…なんて事も往々にしてあります。

パソコンの性能や算出時のご契約されている電力会社の料金にもよりますが、1ヶ月の間24時間パソコンを動かしっぱなしにすると800~1,000円ほどの電気料金がかかります。

マイニングにより、それ以上の金額が稼げないと、赤字に…と言うことなんですね。

 

さらに、最近ではマイニング専用の高性能なパソコンを用意し発掘を行う企業が増えており、1個人では採算が取れなくなっています。

このあたりが世界中でマイニングによる消費電力増加に一役買っている理由でもあるのですが。

世界の消費電力の増加については、以下の記事に詳しく掲載されています。

ビットコインの価格が上がり、需要が増えていくにつれて、ビットコインマイニングにかかる電力消費量も上昇
ビットコインマイニングは、すでに世界中の159ヶ国のそれぞれの消費電力量よりも多くの電力を消費していて、2018年の10月には、イギリスの総電力消費量をも凌駕するのではないかと予想されています。
※出典:COINPOST ビットコインマイニングの消費電力が世界159ヶ国の各消費量より多い現状

 

マイニングは、国内の電力事情にも影響を!?

このようなニュースが飛び交う中、日本国内の新電力事業者に仮想通貨採掘用の電力プランを打ち出す事業者現れました。

新電力ベンチャーのLooop(東京都文京区)が、たて続けに仮想通貨の採掘(マイニング)に関する発表をしている。
まず、9月27日に仮想通貨マイニング事業者向けの新電気料金プラン「マイニングフラット」を提供すると発表。そして、11月2日には仮想通貨取引所を運営するテックビューロ(大阪市)とマイニングソリューションを提供するクリプトマイニングジャパン(CMJ、大分県大分市)との3社で、マイニング事業に関する業務提携を発表した。
※出典:日経ビジネスONLINE 新電力Looopが仮想通貨「採掘専用電気」

 

先程お伝えした通り、マイニング専用のパソコンは非常に多くの電力を消費します。ですので事業としてマイニングを行う場合は中国など電気料金の安い国で事業を行う事が多く、電気料金の高い日本ではあまりマイニングに適しているとは言えない地域になります。

新電力ベンチャーのLooopの社長も、このプランで契約者数が大きく伸びる…なんてことは考えていないようですが、実際に国内でマイニングを行う業者にとっては魅力的なプランなのかもしれません。

 

現状は、このまま仮想通貨の普及が進めば…という話

最近の報道を見ると、仮想通貨の熱自体が少し冷めてきているようにも感じますが、ここまで普及してしまった仮想通貨が0になると言う事はありえないでしょう。

とはいえ、今日明日すぐに国内の電気料金に影響する…と言う事は無いかと思います。

 

しかし、少し近年のニュースを思い返してみると、マグロやウナギなどの海産資源が中国で食されるようになった結果、資源が減少し価格が高騰…なんて話もあります。

また、20年ほど前はレギュラーガソリンが100円近辺と言う時代もありました。こちらも世界中で原油の需要が増えたため価格が上昇した最たる例です。

 

今後新興国が成長していく過程で電力の消費量は間違いなく上昇するはず。それ以外にここまで消費電力が上昇する懸念材料がったら…

もしかしたら、近い将来電気代が上昇するようなことがあるかもしれませんね

室温28度でも快適!?覚えておきたいクールビズ対策

室温28度でも快適!?覚えておきたいクールビズ対策
いよいよ夏本番がな今日この頃。湿度の高い不快な日々が続きますね。

以前、以前環境副大臣が、何とも面白い発言をしていました。

 

関芳弘環境副大臣は11日、首相官邸で開いた副大臣会議で、地球温暖化防止のため職場で軽装を促す「クールビズ」の設定温度の見直しを検討する考えを示した。
関氏は冷房時の室温28度という基準について「実はかなり不快だ。無理があるのではないか。科学的知見を加えるよう検討する」と述べた。

 

※出典:環境副大臣、クールビズ室温「28度は不快」 日本経済新聞社HP

 

いやいや、貴方達が「室温は28度」っていってたんでしょーが!?

と、思わず突っ込んでしまいましたよ(笑)

※ちなみに翌日、環境相が「28度には根拠がある」と火消しにを頑張っていました(笑)

 

夏場になれば、地下鉄の車内で震えてる女性もいるし、場所によっては滞在するだけで汗をかくような商業施設もあります。

法的な拘束力はないですし、順守するかどうかも自己判断なクールビズの「冷房温度28度」ですが、冷房の設定温度を上げれば節電になるのは間違いありません。

相変わらず暑い日が続く今日この頃。今回は28度で過ごしにくい室内で、少しでも快適に過ごす秘訣をお教えします。

 

室温も大事だけど、湿度にも注意

お風呂の脱衣場、お湯を沸かしている最中の台所。この時期まだエアコンをつけている方は少ないかと思いますが、風呂場や台所で不快な気分になったことはありませんか?

湿度が高いと、同じ室温でも体感温度も高くなり、不快に感じるようになります。よって、エアコンの除湿機能や換気を行い、室内の湿度を下げてあげるのが効果的です。

 

また、汗をかくことにより人間は体温を調節していることは皆さんご存じのとおりですが、湿度が75%以上になると汗が蒸発しにくくなり人間の体温調節機能がうまく働かなくなることもあるのだとか。

最悪室内にいても「熱中症」なんてことにもなりかねないので、室内の湿度にも十分気をつけてくださいね。

 

扇風機を有効に活用

銭湯で脱衣所はエアコンが効いているにもかかわらず扇風機を置いているお店がありますよね?

冬場で風が強いと、気温の割にすごく寒く感じたりすることがあるのは皆さんも経験があるはず。

これは、実際に室温(気温)が下がっているのではなく、風が体に当たることにより体感温度が下がることが原因なのです。

 

また、室内の空気を循環させることにより、室温を下げる効果も期待できます。

電気代も比較的安いし本体も数千円から購入できる扇風機。オススメです。

 

ネクタイを外すと、体感温度が2度ダウン!?

そもそもクールビズで室温を28度にという話についてですが、先日の環境相の話より、

山本環境相は設定温度について、クールビズを始めた当時のオフィスの室温が平均26度で、ネクタイの有無で体感温度が2度変わるとの研究結果を基にしていると説明。労働安全衛生法などに努力義務として明記してあるとも語った。

 

※出典:環境相「クールビズ、室温28度には根拠ある」 日本経済新聞社HP

 

と言うのが根拠(らしい)です。

 

つまり、室温28度の屋内でネクタイしてたら…そりゃ熱いですよね。

会社によっては、ノーネクタイは難しいという職場もあるでしょうし、1社員レベルでは中々難しいのかもしれませんが、服装による温度調節はクールビズの基本ですよ。

 

 

ネットで「冷房28度」と検索すると、結構ネガティブな記事をよく見かけるんですよね。

室内でも熱中症になる可能性が!?とか、業務効率が低下する!?とか。

節電も大いに結構なのですが体調管理には十分に気をつけて、適度にエアコンを利用してくださいね。

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係 Vol.02

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係

最近は仮想通貨関連の報道も幾分落ち着いてきたようにも見えたのですが、先日タリアの仮想通貨取引所BitGrailからアルトコインの一種であるNano(XRB)が流失する騒ぎに。

被害額はNano 1700万XRBと、直前の価格1250円/XRBで換算すると約211億円という途方もない金額が損害にあったとのこと。

あまりに桁がおおきすぎてイマイチ実感がわきませんが、まだまだ仮想通貨業界は報道各社をにぎわせそうですね。

 

さて、いきなり脱線から入ってしまいましたが、今回も仮想通貨と電気のお話です。

いきなりですが、みなさん「仮想通貨のマイニングってご存知ですか?

実際に仮想通貨を取引している人でも、「マイニング」をご存じない方は多いのではないでしょうか?

 

実はこのマイニング、私達の電気料金に影響与えるかもしれない…というのが今回のテーマになります。

 

仮想通貨のマイニングとは?

この記事は電気業界の話を取り上げるのが目的ですのであまり詳しくは書きませんので簡単に説明しますね。
(本気で説明するとそれだけで1記事は楽に書けちゃいますので)

 

BITコインを始めとする仮想通貨は、通貨の発行や取引に必要である国や銀行といった中央機関が存在しません。

本来通貨とは、国や銀行の信頼を担保に発行され、価値のあるものとして認識され・流通します。

また、流通する通貨の数量も、国や銀行がコントロールしています。

 

しかし、仮想通貨には中央機関は存在ないため、このままでは誰がどれだけの仮想通貨を保持し、いつ使ったのかがわかりません。

ですので仮想通貨では、通貨の入出金を記録する取引台帳をインターネット上で分散し保存。非常に多くの人々(パソコン)が取引台帳を管理する事により仮想通貨取引の整合性を保つような仕組みが導入されています。

この台帳に取引情報を追記し、整合性を合わせる作業を「マイニング」と呼ばれています。

 

マイニングについては、以下のページに詳しく書かれていますので、興味のあある方はどうぞ

※出典:bitFlyer
ビットコインを生み出す採掘(マイニング)

 

実はこの「マイニング」個人でも参加する事が可能なんですが、なんとお金になります。

取引台帳に追記することに成功した場合、少量の仮想通貨を貰える仕組みになっており、例えばBITコインの取引台帳に追記出来た場合、BITコインが貰えちゃうんですね。

 

ここに目を付けた企業は以外に多く、GMOやSBI、DMMなどの大手企業が新たなビジネスチャンスとしてこぞって参入しています。

これは国内だけの話ではなく世界的にも広がっている話で、日本国内についてはむしろ遅いくらいの状況です。

さて、ここまで「電力」なんて言葉はまったくでていませんね(笑)

 

しかし、このマイニングを行うのに世界中で莫大な電力が消費されていると言うニュースが飛び込んできました。

次回はこの辺りについてお話したいと思います。

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係 Vol.01

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係

仮想通貨。最近のニュースで耳にしない日は無いのではないでしょうか?

昨今のBITコインが乱高下したニュースや、コインチェックの580億円相当の流出事件、フェイスブック社の仮想通貨慣例事業者の広告禁止など、毎日何かしらのネタが特に意識しなくても入ってくるような状況です。

一見まったく関係の無いように思える仮想通貨と電気。ところが最近のニュースをよーく見て見ると、意外な所で関係があったりする記事も見受けられます。

今回は、皆さんが知らない仮想通貨と電気の関係をお伝えしたいと思います。

Coincheckでんき

約580億円もの仮想通貨を流出させた仮想通貨取引所、Coincheck(コインッチェック)皆さんも名前くらいは聞いた事があるのではないでしょうか?
以前は「出川哲郎さんがCMをしている」ので、ご存じの方も多いかと思います。

なかなかインパクトのあるCMを流していたCoincheck(コインッチェック)ですが、なんと新電力事業にも参入していたようです。

Coincheckでんきの概要

ここで、簡単にCoincheckでんき概要を説明すると

1:決済方法に仮想通貨のBITコインが使える

もちろん専用の口座開設等若干面倒なことはあるようですが、現金ではなくBITコインで毎月の電気代を支払う事により、1~7%ほど電気料金が安くなるようです。

2:月額利用料に応じて、BITコインでキャッシュバック

電気料金や支払い方法は今までと同じですが、利用料金に対して1~7%ほどビットコインでのキャッシュバックが受けられるプランです。

これら2つが軸になっているようです。

確かに今話題の仮想通貨であるBITコインが電気を利用するだけで貰えるなら、魅力がある商品かもしれませんね。

しかし、先日以下のようなニュースが報道されていました。

コインチェックの仮想通貨流出が、電気料金の支払いに飛び火した。

「NEM」およそ580億円相当が流出した、仮想通貨取引所のコインチェックは、電気料金のビットコイン決済を停止すると発表した。

※出典:FNN コインチェック問題 さらに飛び火

丸紅グループと提携しているようですし、潜在的なニーズも多そうな商品でもあるのでこれだけの不祥事を起こしてもなかなか停止とまではいかないのでしょうね。

以前はCoincheck社の仮想通貨は出金が出来なくなっている時期もありましたが、現在は問題なく出金することが可能なようです。

世界はキャッシュレスの時代へ

最近の世界情勢では、高額の紙幣の発行を抑制する流れが加速しているようです。

日本ではまだまだ現金で買い物をする人が大多数かと思いますが、クレジットカードや電子マネー等、着実にキャッシュレスの時代は近づいてきていると思われます。

今回の仮想通貨流出事件は、システムや法制度・業界ルールの整備等市場が未成熟なために発生したものであり、今後は少しづつではありますが安全性は向上し、普及もしていくかと思います。

今後は「円」だけでなく、色々な仮想通貨で電気代を支払うのが当たり前の時代が来るかもしれませんね。

九州電力圏内にて、初の再エネ出力制限が実施 その2

太陽光発電の住宅

太陽光発電の住宅

前回は、そもそも再エネ出力制限とは何なのか?制限しないとどのような問題が起こるのか?

というご説明をさせていただきました。

前回の記事をまだ読まれていない方は、こちらからお読みになられてくださいね。
九州電力圏内にて、初の再エネ出力制限が実施 その1

 

実はこの記事をあげた直後、九州電力は13日に再エネの出力制限実施の可能性を示唆し、実際に13日には制限がなされてしまいました。

 

九州電力 13日に再エネ出力制限を実施

九州電力は10月13日、太陽光発電の出力制御(出力抑制)を実施した。

離島を除くと、国内初。いずれは不可避と言われてきた出力抑制が、ついに現実のものとなった。

実施の前々日に当たる10月11日夕刻、九電は「13日に出力制御の可能性あり」と発表。

前日12日の17時頃に実施を決め、制御対象となる太陽光発電事業者に通知した。

※出典:日経ビジネスON LINE
九電が国内初の太陽光出力制御、回避の道は?

 

結局九州電力は13日・14日の2日間出力制限を実施。来週の週末も実施する可能性を残しました。

今回の出力制御の対象は太陽光発電事業者の9759件で、一般家庭は対象外となりました。

地域は九州電力管内の福岡、佐賀、長崎、大分が大多数を占め、一部鹿児島・宮崎も制限対象となりました。

 

再エネ出力制限は何故実施されたのか?

簡単に説明すると、今回の制限は九州電力圏内で発電している電力が需要を大きく上回る可能性があり

「発電され過ぎなので、太陽光発電は少し発電を抑えて下さいね」

と言うことです。

 

先日もお伝えしましたが、電気は溜めておくことが出来ず、必要な分だけ発電、送電する事が求められます。

これらのバランスが崩れた場合、先日の北海道胆振東部地震の時のように、道内全域が停電すると言うブラックアウトが発生する可能性があるのです。

 

元々九州は日照時間が長く太陽光発電には向く地域であるため、太陽光発電の導入が進んでいるエリアになります。

つまり、他のエリアに比べて発電量が多いと言うこと。

春や秋になると空調機器による電力消費が落ちるため、九州電力管内の消費電力は減少します。

このような事情により、だいぶ気温も下がってきた10月の末に出力制限が実施される事となったのです。

 

出力制限は回避できなかったのか?

九州電力も様々な手を尽くし出力制限を回避すべく頑張っていました。

 

1:火力、水力発電所を停止

2:他の電力会社(中国・四国電力)へ電気を送電

3:揚水運転による再エネの余剰電力の吸収

 

3については聞きなれない言葉があるかと思うので簡単に説明すると、先程もお伝えした通り電気は溜めておくことが出来ません。

ですので水力発電所で使用する水を電気機器を使ってくみ上げ備蓄しておくことで、後々発電に使う水を溜めておこうと言う考え方です。

九種電力管内では原子力発電所も何基か稼働しておりますが、こちらについては停止・再稼働が非常に面倒なため今回の対策には対象外となっています。

もちろん、これで完璧だったのか?と聞かれると正直YESとは言えないのですが、これらの対策をしてもなお電力が余ると言う事態に陥ったわけです。

日々の電気料金は上がり続けているにも関わらず…です。

 

当面の所、関西には影響が無さそうな出力制限ではありますが、しばらくは動向を注視しておきたいと思います。

九州電力圏内にて、初の再エネ出力制限が実施 その1

九州電力圏内にて、初の再エネ出力制限が実施

電気料金速報では毎月の値上げをお伝えしていますが、一方で電気料金にも影響しかねない少し気になるニュースが入ってきたのでご紹介しようと思います。

 

タイトルを見ると、「九州電力圏内にて、初の再エネ出力制限が実施」

「再エネ出力制限!?」何それ!?

と言う人がほとんどかと思いますので先に解りやすくご説明すると…

 

再生可能エネルギー(太陽光や風力発電など)を大手電力会社(今回は九州電力)に販売している企業に対し、九州電力側が再生可能エネルギーの発電を抑えてくれませんかとお願いしている…

 

という話です。

 

九州電力は10日、太陽光や風力発電などの再生可能エネルギー事業者に対し、発電を一時停止する「出力制御」を要請する方針を表明した。

大規模停電の原因になり得る過剰な発電を抑制し、電力需給のバランスを維持するのが目的。離島での実施例はあるが、広域での太陽光発電などの停止要請は国内初となる。

※出典:時事通信社
太陽光発電、初の一時停止へ=供給過多による大規模停電防止-九電へ

そもそも、何故九州電力は自然に優しい再生可能エネルギーの受け入れを停止しなくてはらなないのでしょうか?

一番の原因は、まだ記憶に新しい平成30年北海道胆振東部地震において発生した「ブラックアウト」です。

 

ブラックアウトとは

一時期テレビ等でかなり報道されていましたのでご存知の方もいらっしゃるかとは思いますがおさらいの意味も込めて簡単にご説明しますね。

「平成30年北海道胆振東部地震」では、地震発生後北海道電力管内の全ての地域で停電が発生すると言う事態が発生しました。

これは現状の大手電力会社が運営する形となってからは初めての事で、東日本大震災発生時、福島第一原発の事故が発生した時でさえ発生しなかった大規模停電が北海道で発生した事になります。

 

ブラックアウトは何故発生する?

大前提として、「電気は溜めておくことが出来ない」エネルギーです。

蓄電池や自動車のバッテリーを思い浮かべると不思議なような気もしますが、大手電力会社では管内の毎月の電力使用量を予測し必要な分だけ電力を発電・供給しています。

 

細かい経緯は省略しますが、北海道胆振東部地震では道内の生産能力の4割超を占める苫東厚真火力発電所が停止。

このため電力供給が不安定となり、道内全域を巻き込んだ大規模停電が発生しました。

 

電気には「周波数」と言うものがあり、電力の需要と供給が安定している時は問題ないのですが、どちらかが過多になった場合周波数の値が大きく変動します。

周波数が乱れると発電所の機器に様々な悪影響を与える可能性があるため、発電所は周波数の乱れを感知した場合運転を停止します。

こうする事により発電所の被害を最小限に抑えることがき、停電も比較的短時間で抑えることが可能なわけです。

しかし、道内随一の発電量である苫東厚真火力発電所の停止は、結果として他の発電所に負荷がかかり、連鎖的に停電を拡散させる結果となってしまいました。

 

一言でいえば、

「電気は必要な分をその都度生産・供給しないと停電する可能性がある」

と言うことですね。

 

勘のいい人はここで気づかれた方がいらっしゃるとは思いますが…

「電気の発電量が多すぎても周波数が乱れ、大規模停電が発生する可能性がある」

とも言えるのです。

 

なので今回の九州電力の発表は、

「管内の発電量が電力需要を上回りそうだから下手すれば大規模停電が起きるかも。なので、ちょっと再生可能エネルギーを作るの抑えてくれませんか?」

というお願いなのです。

少し長くなりましたので続きは次回に。
次回は出力制限についてもう少し具体的な所を掘り下げて見たいと思います。

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