電力自由化による新電力の提供が始まってはや数年。
新電力に移行する前にまずはご自身の電気代について知ろうという本シリーズの第二弾。
今回は、前回ご説明した「従量電灯」という料金体系をもう少し掘り下げていきましょう。
従量電灯のおさらい
新電力をご契約されていない、大手電力会社と契約されているご家庭ではほとんどの場合、「従量電灯」という契約になっているかとおもいます。
この「従量」とは、電気を利用した分だけ電気代を支払ってくださいという意味で、電気の使用量に応じて使用料金の変わるプランになります。
関西電力の従量電灯A 電気料金表
ちなみに2024年2月を例にとると、電気料金は以下のようになっています。
単位 | 料金単価(税込) | |||
---|---|---|---|---|
最低料金(最初の15kWhまで) | 1契約 | 435.21円 | ||
電力量料金 | 15kWh超過120kWhまで | 第1段階 | 1kWh | 20.35円 |
120kWh超過300kWhまで | 第2段階 | 26.26円 | ||
300kWh超過分 | 第3段階 | 29.32円 |
※関西電力HP 従量電灯A
https://kepco.jp/ryokin/menu/dento_a
従量電灯にも種類があります
さて、本題はここからです。
関西電力の場合、従量電灯には「従量電灯A」と「従量電灯B」という2種類のプランが存在します。
東京電力圏内だと、「従量電灯B」と「従量電灯C」ですね。
前回のご説明は、関西電力でいう「従量電灯A」(東京電力管内だと「従量電灯B」)について。
月の電気使用量がごく一般的な家庭向けのプランで、最大需要容量が6kva未満というのが条件になります。
ちなみに関西電力・東京電力ともに6kvaという値がボーダーラインになっています。
最大需要容量が6kVAのkvaとは?
この手の専門的な話にはアルファベットの略語やら単位やらがよく出てきますよね。
多分、業界の人間じゃないと「kvaってなんやねん!?」という話になると思いますので少し説明しますね。
kvaのそれぞれの意味
k:キロの略。1000という意味ですね。
v:ボルトの略。電圧ですね。
a:アンペアの略。電流になります。
これだけではまだわからないと思うので、もう少し補足を。
一般家庭の場合、電圧(ボルト:V)は100vのコンセントが多く使われています。(大型のエアコンとかだと特別に200vのコンセントを引いているケースもあります)
仮に電流の値が60aの場合、
1,000k(キロ) × 100V(ボルト) × 60A(アンペア) = 6,000W(ワット)
おっ、よく見る単位が出てきましたね。そう、W(ワット)です。
こちらは仕事量、つまり電力の単位です。
単純に言うと、
この6000W以上の電力を一気に使うと、ブレーカーが落ちますよ
ということになります。
従量電灯Aに比べて、ある程度電気を使う場合は割安になる料金プランになります。
従量電灯Bの電気料金
ちなみに2024年2月現在の電気料金は以下のようになっています。
単位 | 料金単価(税込) | |||
---|---|---|---|---|
基本料金 | 1kva | 359.84円 | ||
電力量料金 | 最初の120kWhまで | 第1段階 | 1kWh | 17.95円 |
120kWh超過300kWhまで | 第2段階 | 21.67円 | ||
300kWh超過分 | 第3段階 | 24.25円 |
<料金イメージ>
ご家庭用として使用されるお客さまは、従量電灯Aと従量電灯Bのどちらかをご選択いただける場合があります。
年間における、ひと月の平均ご使用量が800kWhをこえる場合は、従量電灯Aより従量電灯Bがお安くなることがあります。
大型の冷蔵庫を使う飲食店の場合、従量電灯Bで契約されてるケースがほとんどかとは思いますが、まずは毎月ポストに投函される検針票をチェックして、ご契約中の契約がどのような形になっているのかを確認してみてくださいね。