【電気代削減】消費者物価指数から見る電気代の上昇 その1

【電気代削減】消費者物価指数から見る電気代の上昇 その1

このブログを書くようになってから、何かとニュースやら新聞やらで電気に関する情報を集めるようになりました。

そんななか、今回気になったのがこのニュース

東京23区の今年度・2023年度の平均の消費者物価指数は速報値で、天候による変動が大きい生鮮食品を除いた指数が前の年度より2.7%上昇しました。

※出典:NHK NEW WEB EASY 東京23区 2023年度の消費者物価指数 前年度より2.7%上昇

 

いつもは各電力会社の発表する情報を元に、月単位での推移で電気代の上昇(たまーに下降)をお伝えしています。

今日はいつもと違った切り口、「消費者物価指数」と言う点から電気代の現状についてお話したいと思います。

 

そもそも消費者物価指数とは?

ニュースや新聞などで耳にする事がある「消費者物価指数」。まずはコレが何なのかわからない事には始まりませんね。

数値を発表している総務省統計局のHPによると、以下のような説明がなされています。

消費者物価指数は、全国の世帯が購入する各種の財・サービスの価格の平均的な変動を測定するものです。すなわち、ある時点の世帯の消費構造を基準に、これと同等のものを購入した場合に必要な費用がどのように変動したかを指数値で表しています。
このように、消費者物価指数は純粋な価格の変化を測定することを目的とするため、世帯の生活様式や嗜好の変化などに起因する購入商品の種類、品質又は数量の変化に伴う生活費の変動を測定するものではないことに留意する必要があります。

※出典:総務省統計局HP 消費者物価指数に関するQ&A(回答)

 

単純な話、私達がお金の回りが良くなって色んなものを買うようになれば物価指数が上昇(する傾向が高まる)し、反対にお金の回りが悪くなると物価指数が下落(する傾向が高まる)するということ。

さらに噛み砕くと、

「給与が上がったからお小遣いが1万増えた!!毎月もう1回余分に飲みにいけるわ!!」となれば物価が上昇する可能性が。

「給与が下がったからお小遣いが1万減った。飲みに行く回数減らさなきゃな…」となると物価が下落する可能性が高まるわけです。

この値は、国内の経済政策を決めるうえで重要な数値として扱われています。

 

消費者物価指数は上昇。しかし…

さて、先程の話ではないですが、ここ1年であなたのお小遣い(もしくは給与)は増えましたか?

残念ながら、私はほぼ横ばいです(苦笑)

周りに聞いても、「給料上がったよ!!」なんて話、残念ながら耳にした事がありません。

政府もベースアップを図るよう呼びかけてはいますが、大手企業ならいざしらず、中小企業では給与は上昇するどころか下落している所も多いようです。

 

金回りが悪いのに指数が上昇!?

そう、ここが問題なんですよね。

先程、「私達がお金の回りが良くなって色んなものを買うようになれば物価指数が上昇(する傾向が高まる)し~」とご説明しました。

はい、消費者物価指数が「上昇する傾向が高まる」だけで、金回りが悪くても物価は上昇することは大いにあります。

 

ご存知の方も多々いらっしゃると思いますが、日銀は政府の意向で消費者物価指数の2%上昇を目標として掲げています。

現状目標の達成はまだまだ先は長そう(というか難しそう)ですが、色々な対策をしているのも事実。

その結果、目標達成には至らないものの、消費者物価指数はある程度上昇していました。

だから、電気代やガス代が上昇するのも、ある程度仕方のない事と言えるのかもしれません。

 

しかし、原因はそれだけではありません。

長くなってきましたので、詳細は次回詳しくご説明させていただきますね。

電気料金プランを知ろう!! その2:従量電灯の種類

電気料金プランを知ろう!! その2:従量電灯の種類

電力自由化による新電力の提供が始まってはや数年。

新電力に移行する前にまずはご自身の電気代について知ろうという本シリーズの第二弾。

今回は、前回ご説明した「従量電灯」という料金体系をもう少し掘り下げていきましょう。

 

従量電灯のおさらい

新電力をご契約されていない、大手電力会社と契約されているご家庭ではほとんどの場合、「従量電灯」という契約になっているかとおもいます。

この「従量」とは、電気を利用した分だけ電気代を支払ってくださいという意味で、電気の使用量に応じて使用料金の変わるプランになります。

 

関西電力の従量電灯A 電気料金表

ちなみに2024年2月を例にとると、電気料金は以下のようになっています。

単位 料金単価(税込)
最低料金(最初の15kWhまで) 1契約 435.21円
電力量料金 15kWh超過120kWhまで 第1段階 1kWh 20.35円
120kWh超過300kWhまで 第2段階 26.26円
300kWh超過分 第3段階 29.32円

※関西電力HP 従量電灯A
https://kepco.jp/ryokin/menu/dento_a

 

従量電灯にも種類があります

さて、本題はここからです。

関西電力の場合、従量電灯には「従量電灯A」と「従量電灯B」という2種類のプランが存在します。

東京電力圏内だと、「従量電灯B」と「従量電灯C」ですね。

前回のご説明は、関西電力でいう「従量電灯A」(東京電力管内だと「従量電灯B」)について。

月の電気使用量がごく一般的な家庭向けのプランで、最大需要容量が6kva未満というのが条件になります。

ちなみに関西電力・東京電力ともに6kvaという値がボーダーラインになっています。

 

最大需要容量が6kVAのkvaとは?

この手の専門的な話にはアルファベットの略語やら単位やらがよく出てきますよね。

多分、業界の人間じゃないと「kvaってなんやねん!?」という話になると思いますので少し説明しますね。

 

kvaのそれぞれの意味

k:キロの略。1000という意味ですね。
v:ボルトの略。電圧ですね。
a:アンペアの略。電流になります。

これだけではまだわからないと思うので、もう少し補足を。

一般家庭の場合、電圧(ボルト:V)は100vのコンセントが多く使われています。(大型のエアコンとかだと特別に200vのコンセントを引いているケースもあります)

仮に電流の値が60aの場合、

1,000k(キロ) × 100V(ボルト) × 60A(アンペア)  = 6,000W(ワット)

おっ、よく見る単位が出てきましたね。そう、W(ワット)です。

こちらは仕事量、つまり電力の単位です。

単純に言うと、

この6000W以上の電力を一気に使うと、ブレーカーが落ちますよ

ということになります。

従量電灯Aに比べて、ある程度電気を使う場合は割安になる料金プランになります。

従量電灯Bの電気料金

ちなみに2024年2月現在の電気料金は以下のようになっています。

単位 料金単価(税込)
基本料金 1kva 359.84円
電力量料金 最初の120kWhまで 第1段階 1kWh 17.95円
120kWh超過300kWhまで 第2段階 21.67円
300kWh超過分 第3段階 24.25円

<料金イメージ>

ご家庭用として使用されるお客さまは、従量電灯Aと従量電灯Bのどちらかをご選択いただける場合があります。

年間における、ひと月の平均ご使用量が800kWhをこえる場合は、従量電灯Aより従量電灯Bがお安くなることがあります。

関西電力 従量電灯B

※出典:関西電力 従量電灯Bについてご説明します

大型の冷蔵庫を使う飲食店の場合、従量電灯Bで契約されてるケースがほとんどかとは思いますが、まずは毎月ポストに投函される検針票をチェックして、ご契約中の契約がどのような形になっているのかを確認してみてくださいね。

【電子ブレーカー】負荷設備契約と主開閉器契約 その2

負荷設備契約と主開閉器契約
前回では、負荷設備契約についてご説明し、主開閉器契約という契約に変更すると電気代(の、基本料金)が安くなりますよというお話でした。
では、主開閉器契約とはどのような契約なのでしょうか?

まずはいつも通り、電力会社のHPを確認してみましょう。
今回確認したのは、関西電力さんのHP。料金のご案内の中に、以下のような記述がありました。

 

契約主開閉器による契約電力の決定方法

[低圧電力の場合]
最大電流を制限できる契約主開閉器の容量をもとに、契約電力を次のとおり算定します。
複数の動力設備を同時にご使用されないなど、稼働率が低く、さらに契約主開閉器で電気がしゃ断された場合でも大きな影響を受けないお客さまに選択していただけます。

 

契約主開閉器とは

契約上設定されるしゃ断器であって、定格電流を上回る電流に対して電気をしゃ断し、お客さまにおいて使用する最大電流を制限できるものをいいます。
※関西電力HP
https://kepco.jp/ryokin/menu/teiatsu

はい、よくわからないですね(笑)
実際には図が掲載されているので、もう少し分かりやすいのでが。

負荷設備契約では、「契約している施設内の電気機器を利用する際に必要な電気量を合計し、毎月の電気料金の基本となる値を算出する。」という事でした。
今回も、まずはポイントを押さえましょう。

 

ここだけは押さえたい用語解説

上記関西電力に掲載されている説明文で言うと、「最大電流を制限できる契約主開閉器」とは、ブレーカーの事ですね。より具体的にうのであれば、「電子ブレーカー」の事を指すケースが多いです。
そして「容量」これはもちろん、電子ブレーカーの容量、アンペア(A)ですね。

ふたを開ければなんてことない話なのですが、「ブレーカーで施設内で同時に使用できる電力量の上限を制限した契約」って事ですね。
少し専門的な言葉を使うと、「契約容量」というものを、負荷設備契約に比べて主開閉器契約ではすくな置く押さえることが出来る。

そうですね、携帯電話のパケット通信料の定額サービス。10GBまでは980円、30GBだと2,980円とか。あれに近いものをイメージしていただければいいかもしれませんね。

 

どんな場所に向いている契約なの?

一般的にはマンションの共用部分(エレベーターを設置している個所)やガソリンスタンドのように、施設内に設置している全ての電気製品が、24時間ずっと稼働し続けるような施設ではない所が向いているとされています。ただ、当社のお客様で商店や工場、病院等様々な施設で電気代が削減されたケースがございますので一度ご相談頂ければ削減が可能かどうか確認いたしますのでお気軽にご相談ください。

【電子ブレーカー】そもそもブレーカーって何?

電子ブレーカー そもそもブレーカーって何?
弊社の主力事業として、多くのお客様にご利用いただき、電気料金削減に貢献している電子ブレーカー。
端的に言えば、

「電子ブレーカーを導入し、電力会社との契約を変更する事によって基本料金が削減できる」

※かなり掻い摘んでの説明ですので、詳しくは弊社HPか担当までお問い合わせください。
電子ブレーカー事業ページ
という事なのですが、そもそも「ブレーカー」っていったいどういったものなのでしょうか?

ブレーカーの役割

ご存知の方も大勢いらっしゃると思いますが、何事も基本から。
そもそもブレーカーとは、過負荷(電気製品の大量使用等)や短絡(電気配線がむき出しになになって、ショートする)などの原因で異常な過電流が流れた場合、屋内の配線や電気製品等を保護するため、電流を自動的に遮断する機械です。

こちらも分かりやすく言うと、「電気の使いすぎは良くないから、一定量以上電気を使ったら一時的に止めちゃうね」って事です。

そんな事はわかってますよというそこのあなた、問題です。

「では、通常のブレーカーは何を感知して電流を遮断するのでしょうか?」

いやいや、「電気」だろって思ったそこのあなた、ザンネン、不正解。
実は「電気」ではなく「熱」なんです。

熱動式ブレーカー

一般家庭に数多く設置されているこのブレーカーは、「電気」ではなく「熱」を感知して電流を遮断します。少し専門的な話をすると、「バイメタル式」とも呼ばれるこのブレーカーは、2枚の金属板を張り合わせた形状をしており、過電流による温度変化を感知し、金属がしなることにより電流を遮断する仕組みになっています。

アナログ的といえば語弊があるかもしれませんが、もっと電子技術の結晶みたいな機械やシステムをイメージしていませんでしたか?

話が長くなってきたので、今日はこのあたりで。
次回は、いよいよ「電子ブレーカー」についてのお話です。

寒気到来!!体もお財布もあったまる賢い暖房の使い方 その1

寒気到来!!体もお財布もあったまる賢い暖房の使い方 その1

ここ最近、朝の冷え込みがきつく感じますが体調を崩されたりされていませんか?

毎週のように今シーズン最大級の寒波が…といったニュースが流れ、近畿でも降雪が観測される地域が数多く見受けられます。

さて、寒さも深まる今日この頃。みなさんが普段どういった暖房機器を使用されていますか?

石油ストーブやホットカーペットを押し入れから引っぱり出したり、エアコンの掃除をしたりとご家庭でも何種類かの暖房機器をお持ちかと思います。

しかし、電気代の事を考えた場合どの機器が一番効率が良いのか御存じですか?

このシリーズでは、体だけではなくお財布もあったかくなる(かも知れない)暖房の効率的な使い方と電気代(光熱費)についてのお話です。

まず知っておきたい暖房の種類

漠然とはわかっているけど、きっちり説明しろと言われると難しいのが暖房の種類です。
大きく分けると暖房には2つの種類があります。

対流式暖房

対流式暖房とは、その名の通りお部屋の空気を暖め、空気の対流により部屋の空気を暖める暖房機器です。
部屋全体を暖める能力が高い半面、床や壁を暖める能力が低いため部屋の温度の割には体感温度が低く感じがちになります。

素早く室内を暖められるというメリットがありますが、機器を消してしまうとすぐに室温が下がってしまいます。

対流式暖房の種類

対流式暖房の代表的な機器としては、以下のようなものになります

エアコン

暖房と言えばまずエアコンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

夏は冷房・冬は暖房と使い分けができるだけではなく、除湿や空気清浄といった機能を有している機種もあり暖房機器としても非常に優秀です。

本来対流式暖房であるエアコンは局部を温めることが苦手なため、室温の割には体感温度が低くなりがちですが、性能のよい機種になると人がいる場所を自動的に判断し効率的に体感温度を上昇させる機種もあります。

デメリットとしては、導入に工事が必要である点と他の暖房機器に比べて導入コストが高いこと。

繁忙期になると、設置工事で数週間待たされるなんて事も…

あと、対流式暖房全体に言える事ですが、どうしてもほこりを巻き上げると言う性質があります。

ファンヒーター

石油・ガス・セラミックなど、利用するエネルギーによって違いはありますが概ねランニングコストが安いというメリットに加え、導入の手軽さからも普及している暖房機器です。

大型のものになれば部屋全体を温めることも可能ですし、小型のものはトイレや脱衣場等スポットで利用することも可能。小回りが利くのも大きな利点です。

石油・ガスについては始動後比較的早い段階で室内を暖めることができます。
ただし、電気を使うセラミックヒーターは他の機種に比べやや即効性が劣りますのでご注意を。

デメリットとしては、

【石油ファンヒーターのデメリット】
●灯油の備蓄・管理に手間がかかる
●独特のおいがあり、定期的な換気が必要

【ガスファンヒーターのデメリット】
●初期費用がかかる(専用の工事が必要)
●独特のおいがあり、定期的な換気が必要

【セラミックファンヒーター】
●他のファンヒーターに比べて光熱費(光熱費)が高め
●広い部屋の温度を上げるのは苦手

と言ったところでしょうか。

輻射式暖房

一方、輻射式暖房は暖房機器から出る赤外線を利用し暖める機器で、赤外線が当たっている場所を暖めるため室内全体を暖めるような力はあまりありません。

ただし、電気ストーブや床暖房・こたつなどに代表される輻射式暖房は体感温度を上昇させやすいため、室温が低かったとしてもすごしやすい環境が得られやすいと言うメリットがあります。

輻射式暖房の種類

輻射式暖房の代表的な機器としては、以下のようなものになります

電気ストーブ

部屋全体を暖めるのではなく、ストーブに近づき暖を取るといった用途に使われる暖房機器です。

比較的手ごろな値段で入手できるのも魅力の一つです。

しかし、御存じの方も多いかとは思いますが、電気ストーブに限らず熱を発生させる電化製品(ドライヤーやホットプレート等)は使用する電気量が大きく、ランニングコストが多くかかってしまいます。

ハロゲンヒーター

電気ストーブとよく似た暖房機器ですが、違いは発熱にランプを使用している点。電気ストーブと比較し素早く温度が上昇します。

本体自体は数千円から購入可能ですが、やはり電気代が高いので日常的に広い部屋を暖める暖房としては適していません。

こたつ

日本人ならコレを忘れたらダメでしょう!!私も大好きな「コタツ」です。

「赤外線が当たっている場所を暖めるため室内全体を暖めるような力はあまりありません。」という説明にドンピシャで当てはまる暖房機器です。

洋室では若干使いにくい、場所を取る、布団の洗濯が面倒といったデメリットがあります。

床暖房

最近よく目にするようになった床暖房。実はわが家にもリフォームした時に設置しました。

床を直接暖めるので体感温度も上がりやすく、非常に快適です。

また、ストーブやこたつと違い火災の心配が非常に少ないと言うのもメリットの一つでしょう。

ただし、初期費用に多大なコストがかかるうえ、日々の電気代(ガス代)についても使い方によってはバカにならない金額になる事も。

さて、次回ではこれらの暖房機器のランニングコストを比較し、どういった利用方法をすれば体もお財布も温かくなるのか考えて見たいと思います。

電気料金プランを知ろう!! その1:従量電灯とは?

電気料金プランを知ろう!! その1:従量電灯とは?

電力自由化がはじまってから数年になりますが、最近ではあまりTVCMも見ないようになってきましたね。

以前は比較的多様な業種(というか、通信事業者が多かったような…)のCMを見たんですけどねぇ…

 

経済産業省の認可法人の電力広域的運営推進機関は11日、家庭向けの電力小売りが自由化された4月から10月末までの7カ月で電力大手から209万100件の契約が新電力などに移ったと発表した。

 

まだ契約総数の3.3%だ。新電力の料金体系が大手と似ているなどメリットを感じにくいことが背景とみられる。

※出典:日本経済新聞 電力切り替え、自由化7カ月で200万件突破

 

少し前の記事ですが、契約総数の3.3%という数字は、大手電力会社10社にしてみたらほっと一安心といったところでしょうか?

しかし、実際に新電力に乗り換えることはメリットも多々あるのが事実。上記日経新聞の記事にもありますが

「新電力の料金体系が大手と似ているなどメリットを感じにくいこと」

が、原因かと思います。

 

そもそも、ご自分が今契約されている電力プランを正確に把握している人が少ないんですから、当然と言えば当然なんですがね。

そこで今回は、大手電力会社にある標準的な電力プラン、「従量電灯」についてご説明。新電力を検討される場合の1つの判断基準として、ご活用いただければお思います。

 

そもそも、従量電灯って?

毎月ご自宅のポストに入っているであろう検針票。良く見てみると、「従量電灯A」とか「従量電灯B」なんて言葉が書かれていませんか?

簡単に説明すると「従量」とは電気を使用した分だけ電気代を払ってくださいね~という意味です。

しかし、関西電力だと従量電灯A・従量電灯Bの2種類が。

中部電力にいたってはA~Cまでの3種類があります。

もちろん、プランによって電気料金が違うという話になるのですが、今回は関西電力が提供する一般家庭向けの電力プラン、「従量電灯A」(東京電力エナジーパートナーでは従量電灯B)についてご説明したいと思います。

 

関西電力の従量電灯Aとは?

わが家でも契約している従量電灯Aですが、大きなポイントは以下の通り。
ちなみに他の電力会社でも同じような料金体系が用意されています。

 

電気を利用しなくても支払う最低料金が設定されている

関西電力の従量電灯Aの場合、1wも電力を使わなくても最低料金である「373.73円」が請求されます。

 

従量部分は3段階

関西電力の場合、

・15kWh超過120kWhまで
・120kWh超過300kWhまで
・300kWh以上

に分かれており、消費電力が上がるたびに1kwh当たりの電気代が高くなります。

 

多量の電気を使用する場合は別プランを!!

関西電力によると、

800kWhをこえる場合は、従量電灯Aより従量電灯Bがお安くなることがあります。

とのこと。

参考程度に言うと、電力需要の増える1月。前年度のわが家の電気消費量は423kwh。仮に今月の電気消費用が同じだった場合の電気代は11,417円になります。

わが家は2階建ての戸建て。専業主婦の妻に子供(赤ちゃん)が一人、猫1匹といった家庭です。

最近は子供が小さいのもありあまり外出しませんが、外出時は猫のために何らかの暖房機器はつけっ放しにするといった状況です。

ここから想定すると、800kwhという電力がどれくらいのものなのか、想像できるのではないかと思います。

 

関西電力の従量電灯A 電気料金表

ちなみに我が家の過去の電気料金を見てみると…

単位 料金単価(税込)
最低料金(最初の15kWhまで) 1契約 373.73円
電力量料金 15kWh超過120kWhまで 第1段階 1kWh 22.83円
120kWh超過300kWhまで 第2段階 29.26円
300kWh超過分 第3段階 33.32円

※関西電力HP 従量電灯A
https://kepco.jp/ryokin/menu/dento_a

 

実際にはここに燃料費調整額やら再生可能エネルギー発電促進賦課金やらを加味した金額が請求されます。

ワンルームマンションとかだと違ったりもしますが、かなりの世帯がこのパターンの従量電灯をご契約されているかと思います。

新電力への変更を検討される際には、ご自宅の検針票とともにこのあたりの情報もきっちりと抑えてから検討されてくださいね。

【電子ブレーカー】負荷設備契約と主開閉器契約 その1

負荷設備契約と主開閉器契約
さて、前回では、単純にブレーカーを変更するだけでは電気代は安くならないという事までご説明しました。
では、電気料金を削減するにはどうすれば良いのでしょうか?

端的に言うのであれば、「負荷設備契約」と言う契約を「主開閉器契約」と言う契約に変更すると、電気代が削減できる事があります。この契約を変更するのに、電子ブレーカーの設置を経て、「負荷設備契約」から「主開閉器契約」へと変更することが可能となります。

※ご利用中のブレーカーによっては、そのままのブレーカーでも「主開閉器契約」への変更が可能なケースがありますが、より電気代の削減効果を求めるのであれば電子ブレーカーの導入をお勧めします。

そもそも変更できる施設・出来ない施設があったり、ご利用中の電気機器の数と種類、電気機器の稼働時間等により確実に安くなるとは言えないのですが、多くのケースで電気料金の削減が見込まれます。

負荷設備契約とは

関西電力のホームページを見ると、
「お客さまがご使用になる契約負荷設備の容量(出力)をもとに、契約電力を算定します。」
とあります。
図やら表やらが細かく掲載されていますが…そうですね、電気にあまり詳しくない方はなかなか理解するのが大変な気がします。(かく言う私も、じっくり読んで理解できるレベルでした)

※関西電力HP
https://kepco.jp/ryokin/menu/teiatsu

ここだけは押さえたい用語解説

まず、「負荷設備」という言葉ですが、一言で言うと「電気機器」という事です。「容量(出力)」とは、その電気機器に必要な電力という事ですね。

負荷設備」と「容量(出力)」は解りやすいんですが、問題は「契約電力」。「契約電力」とは「毎月の基本料金の算出に使用される数値」です。
細かい説明をしだすとこれだけでブログ1記事分書けてしまいますので、要約すると

契約電力」が高くなると、月額の電気料金(使用料金)が高くなる。
契約電力」が低くなると、月額の電気料金(使用料金)が安くなる。

この点だけ押さえておけばよいかと思います。

つまり、「お客さまがご使用になる契約負荷設備の容量(出力)をもとに、契約電力を算定します。」とはざくっとした言い方をするなら、
契約している施設内の電気機器を利用する際に必要な電気量を合計し、毎月の電気料金の基本となる値を算出します
という事ですね。

長時間電気機器を使用するような施設、例えばコンビニやオフィス、工場等こういった施設は負荷設備契約をされているケースが多く見受けられます。
ここでポイントとなるのが、「負荷設備契約」は「主開閉器契約」に比べて、基本料金が割高であるという事です。
次回はいよいよ、「主開閉器契約」による基本料金削減の仕組みをご説明します。

実は危険!?電気ストーブが原因の火災件数が増加中!!

実は危険な電気ストーブ!?火災予防に知っておくべき知識

今年も残すところあと少し。12月に入り、少しづつ寒くなってきているのが実感できますね。

例年と比べ少し冬への足取りが遅いような気もしますが、ここ最近の異常気象を考えるとある日一気に冬将軍到来…なんてこともあるかもしれませんね。

寒がりな妻がいるわが家でも、少しづつですが冬支度を始めている毎日です。

さて、前置きが長くなりましたが、今回のお題は電気ストーブ。朝起きたらまずスイッチをオン!!なんて人も多いかと思いますが、近年この電気ストーブが原因の火災が増えていると言うのです。

 

想像以上に危険!?電気ストーブ

こんな書き方をするとメーカーさんに怒られそうなんですがね(笑)

いきなりですが質問です。

 

Q:石油ストーブと電気ストーブ、どちらが火災が起きやすいと思いますか?

この流れなら皆さん、「電気ストーブ」なんじゃないの?と、お答えになるでしょうね(笑)

しかし、石油ストーブの方が火災が多いような印象を持たれていませんか?

少し古い記事なのですが、産経新聞の記事にこんなモノを見つけました

都民2万人に行ったアンケートでは、火災の危険が最も高いと思う暖房器具について約8割が「石油ストーブ」と回答。安全意識に乖離があるとして注意を呼びかけた。

 

調査によると、過去5年間のストーブ火災674件の出火原因で、最も多かったのは電気ストーブの491件。石油ストーブは129件で2番目だった。

 

一方、アンケートでは電気ストーブが最も危険と答えた人はわずか4・2%。ストーブの前面と可燃物の間に、安全基準とされる1メートル以上の距離をあけずに使っている人が約6割に及んだ。石油ストーブでは1メートル以上離して使う人が約6割いたのとは対照的で、安全意識に差が出た。

 

※出典:産経新聞 ストーブ火災、危ないのは…実は「電気」 出火元の7割 東京消防庁管内

これは東京都内での話ですが、所変わって京都市消防局のホームページでも、似たような記事が掲載されています。

電気ストーブは火を使わないから安全だと思っていませんか?

京都市における過去5年間の暖房器具火災のうち,約6割が電気ストーブによるものです。

特にこの冬,11月以降に発生した暖房器具火災10件(平成27年1月26日現在)のうち8件が電気ストーブ火災で,これにより2名の方が亡くなられています。

 

※出典:京都市消防局 電気ストーブ火災に御注意ください!

 

なぜ電気ストーブの火災が多いのか?

昔石油ストーブでサツマイモを焼いていて焦がした経験のある私にとっても、直接火が見える「石油ストーブ」の方が、「石油ストーブ」より火災が起きやすい印象がありました。

この、「直接火が見える」=「火を使っている」と言うのがポイントのようです。

石油ストーブは火が見えてる分、利用者の方がそれなりに気をつけることが多いようです。

それにひきかえ電気ストーブでは火が見えないため、心に油断が生まれやすい。
「火がついてないんだから、大丈夫だろう」

なんて、油断をしてしまうんですね…

実は、東京も京都も火災の1番の原因は布団や座布団、カーテンなどの可燃物に引火することなのですが、これは「電気ストーブ」も「石油ストーブ」も同じように発生しています。

ただ、火災の発生件数を見ると、油断をしてしまう「電気ストーブ」の方が発生件数が多いという事のようです。

 

油断は一瞬。事故は一生

もちろん、「石油ストーブ」が「石油ストーブ」より安全というわけでもありません。どちらも正しく使えば私達の生活を快適にしてくれますし、一歩間違えれば大惨事になる可能性もあります。

先日学生の作った木製のジャングルジムで白熱灯を使った結果火災が発生するという事故が起きました。

白熱灯を設置した人は、そもそも火災が起きる可能性を考慮していなかったのでしょう。

 

さて、あなたの家にあるストーブですが、本当に安全に使用できていますか?

火災が発生してからでは、「想定していなかった」では済まされません。

もういちど、安全に使用できているかどうかを確認してみて下さい。

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係 Vol.03

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係

何かと話題が尽きない仮想通貨ですが、以前に比べれば報道される規模や回数が少なくなってきたように感じます。

頻繁に起こる不祥事に、マスコミも視聴者も少し慣れてきてしまっているのかもしれませんね。

 

さて、前回では「マイニング」という作業が仮想通貨の世界で行われており、コレが電気代に影響するかも!?って所までお話ししました。

今回は「なぜマイニングが電気代に影響する可能性があるのか?」と言う所についてご説明したいともいます。

マイニングについては、前回の記事をご確認いただければ大まかにはご理解いただけるかと思います。

仮想通貨で電気が変わる!?知られざる電気との関係 Vol.02

 

マイニング大量の電気を消費する

この「マイニング」という言葉、そもそも「発掘」と言う意味で、その名の通り発掘に成功した人は少量ですが仮想通貨を得る事が出来ます。

しかし、この「発掘作業」ですが、最も早く見つけた1名のみ仮想通貨を得る事が出来る仕組みになっています。つまり、先着順なんですね。

発掘と言っても実際にはパソコンが作業をするのですが、パソコンを使う人の技術もさることながらパソコン自体の性能も影響されます。

 

時速300km以上もの速度でコースを疾走するF1レース。F1で使われる車の燃費は1リッターあたり2~4kmほどだそうです。

最新の軽自動車やハイブリットカーだとリッター30kmを超えてきます。

パソコンも同じで、性能が良くなれば燃費(使用する電気量)も悪くなってきます。

そして、このままマイニングを行う人口が増えると、以下のような事態に陥るかもしれません

 

増え続けるマイニングの消費電力

こうしている間にも、仮想通貨のマイニング作業を行う人は増え続けているようです。

そんななか気になったのが、以下のニュース。

北欧アイスランドでは今年、仮想通貨マイニングによる電力消費量が一般家庭における電力消費量を超えるようだ。
寒冷な気候と再生可能エネルギーが利用しやすい同国に仮想通貨マイニング企業が流入していることが主な原因だ。AP通信が今月12日伝えた。
※出典:コインテレグラフジャパン アイスランド 仮想通貨マイニング企業の電力消費が家庭消費を凌駕

 

もちろんアイスランドと日本では人口も消費電力も違うので一概に比較はできないのですが、AP通信社が記事として取り上げるレベルには事態が進んでいると言う事は間違いなさそうです。

このまま消費電力の増加が進めば、最悪地球温暖化の原因の一つであるCo2排出量も増加し影響を与えるのでは…といった意見も出ています。

恐るべし、仮想通貨…ですね。

 

マイニングに成功しても、赤字の場合も…

このように、かなりの量の電気を消費するマイニング作業。1個人が1台のパソコンを使ってマイニングを行う場合、経費を考えると赤字になる…なんて事も往々にしてあります。

パソコンの性能や算出時のご契約されている電力会社の料金にもよりますが、1ヶ月の間24時間パソコンを動かしっぱなしにすると800~1,000円ほどの電気料金がかかります。

マイニングにより、それ以上の金額が稼げないと、赤字に…と言うことなんですね。

 

さらに、最近ではマイニング専用の高性能なパソコンを用意し発掘を行う企業が増えており、1個人では採算が取れなくなっています。

このあたりが世界中でマイニングによる消費電力増加に一役買っている理由でもあるのですが。

世界の消費電力の増加については、以下の記事に詳しく掲載されています。

ビットコインの価格が上がり、需要が増えていくにつれて、ビットコインマイニングにかかる電力消費量も上昇
ビットコインマイニングは、すでに世界中の159ヶ国のそれぞれの消費電力量よりも多くの電力を消費していて、2018年の10月には、イギリスの総電力消費量をも凌駕するのではないかと予想されています。
※出典:COINPOST ビットコインマイニングの消費電力が世界159ヶ国の各消費量より多い現状

 

マイニングは、国内の電力事情にも影響を!?

このようなニュースが飛び交う中、日本国内の新電力事業者に仮想通貨採掘用の電力プランを打ち出す事業者現れました。

新電力ベンチャーのLooop(東京都文京区)が、たて続けに仮想通貨の採掘(マイニング)に関する発表をしている。
まず、9月27日に仮想通貨マイニング事業者向けの新電気料金プラン「マイニングフラット」を提供すると発表。そして、11月2日には仮想通貨取引所を運営するテックビューロ(大阪市)とマイニングソリューションを提供するクリプトマイニングジャパン(CMJ、大分県大分市)との3社で、マイニング事業に関する業務提携を発表した。
※出典:日経ビジネスONLINE 新電力Looopが仮想通貨「採掘専用電気」

 

先程お伝えした通り、マイニング専用のパソコンは非常に多くの電力を消費します。ですので事業としてマイニングを行う場合は中国など電気料金の安い国で事業を行う事が多く、電気料金の高い日本ではあまりマイニングに適しているとは言えない地域になります。

新電力ベンチャーのLooopの社長も、このプランで契約者数が大きく伸びる…なんてことは考えていないようですが、実際に国内でマイニングを行う業者にとっては魅力的なプランなのかもしれません。

 

現状は、このまま仮想通貨の普及が進めば…という話

最近の報道を見ると、仮想通貨の熱自体が少し冷めてきているようにも感じますが、ここまで普及してしまった仮想通貨が0になると言う事はありえないでしょう。

とはいえ、今日明日すぐに国内の電気料金に影響する…と言う事は無いかと思います。

 

しかし、少し近年のニュースを思い返してみると、マグロやウナギなどの海産資源が中国で食されるようになった結果、資源が減少し価格が高騰…なんて話もあります。

また、20年ほど前はレギュラーガソリンが100円近辺と言う時代もありました。こちらも世界中で原油の需要が増えたため価格が上昇した最たる例です。

 

今後新興国が成長していく過程で電力の消費量は間違いなく上昇するはず。それ以外にここまで消費電力が上昇する懸念材料がったら…

もしかしたら、近い将来電気代が上昇するようなことがあるかもしれませんね

待機電力対策は電気代の削減に有効的? その1

待機電力対策は、電気代の削減に有効的?

もう9月も半ばなんですが、暑い日が続きますね~

わが家でも扇風機はフル稼働。なんならエアコンを導入する日もあったり。

事務所でもエアコンがフル稼働で、女子社員とエアコンの温度設定でもめる日々が続いています(笑)

さて、エアコンを使うという事は電気料金が高くなるという事。

少しでも電気料金の削減になるネタはないかと探してみたところ…ありましたよ!!

そう、今回のテーマ、待機電力です。

環境省のHPによると、一般家庭での年間消費電力における待機電力の比率は約6%。

月1万の電気代が12カ月で12万。その6%なら年間7,200円

そこそこ馬鹿にならない金額にはなるのかな?

そもそも待機電力とは?

まずは基本も基本。待機電力って何かを調べてみましょう。

以下、wikiペディアの「待機電力」の項目です

待機電力(たいきでんりょく)あるいは待機時消費電力(たいきじしょうひでんりょく、Stand-by power)とは、コンセントに接続された家電製品が、電源の切れている状態でも消費する電力のこと。待機電力を多く消費する機器の代表的な例は、給湯器、エアコン、オーディオ・ビデオ機器、などである。

平成20年度(2008年度)の経済産業省 資源エネルギー庁の資料では、現在の一般家庭の平均的な待機電力量は全電力量の約6%としている(但し、待機電力の定義は明確ではなく、給湯器・冷蔵庫・電話機・タイマー予約時など、人が実際に使用していなくても必要な消費電力を含む場合があり、数値はその範囲により大きく変動する)。

待機電力は、家電製品の種類によって大きく異なり一つの機器で最大で10w程度消費しているが、機器によっては全く待機電力を消費しないものも多い。家電新製品(特に日本製)の消費電力は年々省エネルギー化が進み、使用時の電力だけでなく待機電力も低く抑えられている。

※出典:ウィキペディア 待機電力

と言った感じ。で、気になるポイントとしては

・6%という数字は、平成20年のデータであること

・日本製の家電は、年々待機電力が低下していると言うこと

うーん、少し怪しい匂いがしてきました。

待機電力は、実施しにくいものとしやすいものが

電気代のイメージ最近では、「エコモード搭載」なんて電化製品もあり、普通に使用するだけでも以前の製品とは比べ物にならないほど電気を消費しない商品が増えています。

もちろん消費量が少なくなったとはいえ、待機電力発生します。ということは待機電力を減らせば節電にはなるのですが、節電のためにHDDレコーダーに録画したい番組を録画できないのでは意味がありません。

逆に、春や秋などの過ごしやすい季節にエアコンをコンセントから抜いておくのは効果的なんて話も。

これは、単純に節電と言う観点だけでなく、「いかに利便性を損なわず、ストレスなく節電できるか」と言う点から考えた方がよさそうです。

次回、家庭でよく利用される電気機器を対象に、待機電力の数値と有用性についてお話したいと思います。

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