原発再稼働!?関西の電気料金の行方は!?

原発再稼働!?関西の電気料金の行方は!?

先月の28日、大阪高裁が関西電力の不服申立を認め、高浜原子力発電所3号機・4号機の再稼働を認める判決を出しました。

この決定に伴い、住民側が抗告を断念。大阪高裁決定が確定しました。

関西電力は、高浜原子力発電所3号機・4号機の再稼働の準備に向け準備を進めています。

本稿では原発の稼働の是非はさておき、実際に原発が稼働した場合の電気料金について、現状分かっている情報をお伝えしたいと思います。

 

新電力事業を踏まえた関西電力の実情

ちょうど1年前に始まった電力自由化。関西電力にしてみればほぼ独占状態だった関西の電力事業の顧客が流出するわけですから、たまったもんではありませんでした。

関西電力も顧客の流出を食い止めるため様々な料金プランやサービスを打ち出しはしましたが、大手石油会社のガソリン代のセット値引きや通信授業社のセット割、はたまたポイントでの還元など、多様なサービスを提供する新規参入事業者に対し、どこまで有効な対策ができたのかというと首を傾げるところ。

実際に減収が続いている関西電力は、ある意味新電力で苦戦しているといっても過言ではないでしょう。

 

そのような厳しい状況の中、お荷物になっていたのが稼働できていない高浜原発。

関西電力としては、一刻も早く営業を開始し生産性を向上させたいと考えていました。

なので、今回の判決は関西電力にとっては非常にありがたい判決であったと言えるでしょう。

 

原発稼働で、電気代はどうなる?

結論を先に言うと、「原発が稼働すると電気代が安くなる」可能性が高いです。

先日の日本経済新聞社の記事に、以下のようなものがありました。

 

 関西電力は28日、大阪高裁が同日に高浜原子力発電所3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を認める決定をしたことを受け、再稼働に向けた作業に着手する。原発の営業運転開始後には電気料金を下げる方針だ。一方で大阪ガスも電気とガスのセット契約で対抗値下げを検討。今年4月からの家庭向けの都市ガス小売り自由化で関西の料金競争は一段と激しくなりそうだ。
※出典:日本経済新聞社 関電、電気料金引き下げへ 高浜原発の再稼働後 大ガスも対抗検討

 

電気代のイメージ上記記事にもあるように、今月から始まったガスの自由化を受け関西電力は攻勢を強めています。

大阪ガスも対抗策を打ち出す方針を示しており、全国的にはあまり話題に上がらないガスの自由化ですが、関西にいたってはガス自由化の競争は今後も激しくなりそうです。

 

ちなみに関西電力は、高浜原発を5月中にも再稼働する方針を打ち出しています。

先日の関西電力の入社式でも、岩根社長は原発稼働後は速やかに値下げを行うと述べられており、稼働さえすれば関西電力圏内の電気代は値下げされると踏んで間違いないでしょう。

 

本当に原発は営業稼働できるのか?

実は2年前の4月、高浜発電所の3号機と4号機について福井地方裁判所が関西電力に再稼働を認めない仮処分の決定を出しています。

これは2011年・12年に定期点検のため運転を停止した3号機と4号機に対し、住民より再稼働の差し止めを求める仮処分申請が出されたためです。

鉄塔後に原子力規制委員会や裁判所等多方面の機関の紆余曲折もありましたが、2017年4月現在、再稼働する方針で事は進んでいます。

しかし、今年の1月20日には2号機設備内のクレーンが転倒する事故が起きたり何かと話題に上がっている高浜原発。

実際に5月に稼働できるかどうかは、個人的な見解ではあやしのかもしれませんね。

当ブログでも、関西電力より新たな発表があればご報告していきたいと思います。

ガス自由化開始!!関西のガス事業と電気代は!?その2

ガスタンク

ガス自由化開始!! 関西のガス事業はどうなる!? その2
さて、前回は関西ガスダービーの解説として、関西電力・大阪ガスの2社において電気・ガスをセットで契約した場合、どちらが金額的にお得か?という解説をいたしました。

今回は、単純に金額だけではなく、サービスやガスの供給における安定性など、様々なメリットについてお話したいと思います。

 

関西電力はガス事業に実績アリ

実は、関西電力はガスの自由化以前からガスの供給を行っています。

え、そんな話聞いたことがないって?

そりゃそうです。企業・工場向けにのみ提供していて、一般家庭向けの提供はされていませんでした。

かれこれ15年ほど提供されているらしく、ガスの自由化に参入するのに新たな設備を必要としなかったのは関西電力にとって大きなメリットであったと言えるでしょう。

実はTVCMでもこの辺りは紹介されていたりします。

 

意外と知られていない、ガスの輸入量

ガス貯蔵施設企業向けに提供しているのは分かった。でも、安定供給するにはある程度の量が必要なんじゃないの?

はい、おっしゃる通りです。ここで見ていただきたいのこのデータ。

昨年の液化天然ガスの調達量です。

・872トン万(関西電力)

・780トン万(大阪ガス)

なんと、関西電力のほうが、ガス事業者である大阪ガスより調達量が多いんです。

なぜこのような事態になっているかというと、単純にガスとして各契約事業者に提供される
だけではなく、発電用として使用されるガスも一緒に輸入しているためです。

調達量が多くなるという事はボリュームディスカウントも効くという事。つまり、価格的に
安く提供することが可能…ということになります。

実際に現状(2017年4月1日1現在)では、電気とガスをセットで契約した場合、年間の光熱費が関西電力のほうがやや安くなるという感じです。


※参考:ガス自由化開始!! 関西のガス事業はどうなる!? その1

 

ガス自由化による、料金以外のメリットは?

関西では事実上大阪ガスと関西電力の一騎打ちとなっているガス自由化。
料金面では、ガスと電気をセットにすると関西電力のほうがやや安くなるケースが多いという事は先日お伝えしました。

では、料金以外の面ではどうなんでしょうか?

 

サポート体制なら関西ガスに軍配が!?

大阪ガスでは、4月1日よりGAS得プランを契約の個人宅に向けて

「住ミカタ・プラス」とうサービスを開始しました。

コンロ・給湯器といったガス機器のトラブルに対し電話一本でスタッフが駆け付け、「一時対応」を月額216円(税込)で行うというサービスで、水周りの修理やエアコンのトラブル、床・壁の補修や電気周りのトラブルまで、ご家庭の多様なトラブルに対応する便利なサービスです。

豊富な拠点により午後3時までに電話すれば原則当日に訪問。

長年にわたる確かな技術により、ガス機器の修理・メンテナンスにおいては一日の長であることは間違いないかと思われます。

その他生活サポートも今後続々と拡大予定とのこと。

 

平日お父さんがいない昼間の急なトラブルやお年寄りのみの世帯など、ある程度の需要はるのかもしれませんね。

(一時対応とは、故障の診断および簡易手直しまでとなります、(修理対応は別途有償となります)とのことです)

 

ガス事業者なんて、引越しの時くらいしか呼んだことがないので今までとどう違うのかがわかんないんですが(笑)

なお、2018年3月までは、上記サービスが無料で導入できるみたいですよ。

詳しくは、大阪ガスのHPをご覧ください。

 

関西人の反応はというと…めんどくさい!?

先日、関西のローカルニュース番組でガス自由化が取り上げられ、街頭インタビューにて色々と効いていましたが、その時の反応はというと…

 

・安なるかどうかもようわからんし、なんかめんどくさそう

・そもそもガスの自由化なんてあったんや!?

 

この2つの意見が大多数を占めていました(笑)
実際にこの点は企業側も十分理解しているらしく、今後はサービスの告知に力を入れていく…との事です。

とはいうものの関西電力の発表では、今年度の新規契約目標である20万件の契約のうち、すでに半数にあたる10万件の契約を獲得しているとの報道がありました。

さらに今日の情報(4/3)だと、関西電力は裁判で稼働が可能になった原発が動き出せば、
さらに電気代を値下げするとの発表がありました。

これだけを聞くと、関西電力が優勢か!?とも思うんですが、大阪ガスも負けてはいません。
現状の料金プランよりさらに安いプランを作成することを発表。

しばらくは、こういった価格競争が続くのかもしれませんね。

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ガス自由化開始!!関西のガス事業と電気代は!?その1

ガスタンク

ガス自由化開始!! 関西のガス事業はどうなる!? その1

さて、4月1日から始まったガスの自由化。
関西ローカルの話で申し訳ないのですが、今日は関西地区におけるガス自由化のお話です。

昨年の電力自由化の際は、関西地区では20社以上の参入申請がありました。
同じエネルギー系事業者(ガス・石油等)通信事業者、はたまた旅行代理店といった全然畑違いの企業まで、多数の企業が参入しました。

今後、電力を提供する事業者は縮小・統合していくとはいえ、ある程度の事業者数は残るかと思います。

で、本題のガスですが、関西の参入企業はなんと1社。
関西電力のみの参入となりました。

 

関西電力のガスって大丈夫なの?

電力自由化と比較し、ガスの備蓄設備の準備等参入障壁が多いガス自由化。

実際に関西では関西電力1社の参入というあたりからもハードルの高さがうかがえます。

ここで気になるのが、

 

・関西電力に乗り換えた場合、安くなるのか?

・関西電力は安定してガスを提供できるのか?

・その他関西電力に乗り換えることによるメリット・デメリットは

 

こんなところでしょうか?

今日は、この辺りについてご説明したいと思います。

 

気になるガス料金は安くなるの?

ガスメーター一番気になるのは、ガス会社を関西電力に乗り換えたら「ガス料金が安くなるのか?」

この1点に尽きるでしょうね。

ここからのお話は、関西電力・大阪ガス共に「ガスと電気を同じ事業者でまとめて契約した場合」についての算出となります。

また、関西電力の場合、通信事業も行っておりますが、今回はあくまで「ガスと電気のみのセット契約」というケースについてご説明したいと思います。

 

ほとんどのケースで、関西電力のほうがお得に!?

厳密にいえば契約状況や月間の使用量により違いが出る可能性もありますが、ほとんどの家庭の場合関西電力のほうが年間の光熱費(ガス代+電気代)が安くなるようです。
(特別な例:床暖房向けのガスの割引契約等)

●ガス・電気をまとめて契約した場合、企業別料金比較

大阪ガス 関西電力
ガス料金 やや高い やや安い
電気料金 ほぼ変わらず ほぼ変わらず

※2017年4月1日段階での価格になります。

 

その金額は、平均的な世帯で年間約2500円ほどの削減に。

この金額が高いか安いかは個々の判断にお任せしますが、金額だけの比較では関西電力に軍配があがるようですね。

 

今後の契約プランでは、入れ替わる可能性も!?

そもそもガスや電気の自由化は、自由競争における市場の活性化によりお客様がよりよい事業者を選択できるようにするというメリットがあります。

今回の関西ガスダービーでも、

昨年の12月に関西電力が正式にガス料金を発表。

年が明けて1月5日に大阪ガスが対抗策として値下げを告知。

1週間後の1月12日に関西電力がさらに値下げを告知

といった経緯でどんどん料金が下がってきています。ユーザーの私たちにとってはうれしい限りですね。

今後もこのような価格競争が起こることは十分に考えられますし、単純な金額面での値下げだけではなく多様なサービスで付加価値を付けるような戦略も想定されます。

特に関西電力の場合、グループ会社がインターネット通信事業に格安SIMによる携帯電話通信事業にも参入しています。

今後、これらのサービスをまとめて契約することにより、さらなる値引きが…なんて事があるかもしれませんね。

さて、次回は金額面ではなく、ガス自由化によるサービスやメリットについてのお話をしたいと思います。

保存

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電力会社の反撃!?ガス自由化と電気代の削減 その2

ガス自由化

電力会社の反撃!?ガス自由化と電気代の削減 その2

お待たせしました。2017年4月に実施されるガスの自由化と電気代の削減についてお話しするシリーズの第二弾!!
今回は、関西のエネルギー企業と言えばここ!!関西電力と大阪ガスについてのお話です。

前回も少しお話をさせていただきましたが、今回自由化の対象となるのは都市ガスを利用されている方に限られます。

大手4社と言われる「東京ガス、東邦ガス、大阪ガス、西部ガス」の4社とご契約(もしくは、これらのガス会社と提携している企業)が自由化の対象となります。

現状ガス事業に新規参入すると名乗りを上げているのはわずか5社。そのほとんどが大手電力会社というのが実情です。

 

電力会社の反撃!?ガスの参入

2016年の4月、電力自由化に伴い多種多様な業種が新規電力会社として名乗りを上げました。

ガスや石油等エネルギーを扱う企業、通信会社、商社系等様々な企業が参入し、今ではかなり落ち着いたとはいえ一時はTVCMなどがバンバン流れていた時期もありました。

大手電力会社にとってみればいままでほぼ独占状態だった市場を荒らされるのですからたまったもんじゃありませんよね。こんな状況で、関西で電力自由化に参入を表明した企業に「大阪ガス」がありました。

 

大阪ガスの電気料金プラン

ここで大阪ガスが提供する基本的な電力プランである、「ベースプランA」を見てみましょう。

2年契約というまるで携帯電話のような縛りはありますが、ガスと一緒に契約することで関西電力の同等プランと比較し5%ほど電気料金がお得になるようです。

※参考:大阪ガスHP ベースプランA

 

単純にこの数値だけみると、「大手のガス会社で企業的にも安心だし、光熱費が安くなるならいいんじゃないの?」

なんて思われた方もいらっしゃるかと思います。

 

一方、その時関西電力は?

関西電力が100%出資する通信事業会社、ケイオプティコムが電力の小売りに参入を表明しましたが、関西電力自体は料金プランの見直しを提示したり、オール電化の導入をお勧めしたりと新電力に関してはあまり有効な対策ができていないような印象でした。

※現在「関西電力 電力自由化」で検索すると、「電力自由化がスタートし、契約手続き等でトラブルになるケースが増えています」なんて記事が表示されます。

 

ガス自由化に伴い、関西電力の電気代はどうなるの?

すでに関西電力・大阪ガスの2社で激しい顧客争奪戦が行われているようです。

ソースはすでに消えているのですが、先日のNHKの関西ニュースでは、

「関西電力が12月に発表したばかりの都市ガス小売りの料金メニューを見直し、さらに安くすることを発表した」

との報道がありました。

これは1週間前に大阪ガスが発表した料金に対抗したものですが、こういった競争は今後もしばらく続きそうな気配。

ガス(もしくは電気)とのセット契約割、早割、2年縛り等契約の内容や電気・ガスの使用量により関西電力・大阪ガスのどちらに契約した方がお安くなるかはケースバイケースなのですが、制度の実施まであと2カ月。申し越し様子を見るのも良いかもしれませんね。

保存

電力会社の反撃!?ガス自由化と電気代の削減 その1

電力会社の反撃!?ガス自由化と電気代の削減
2016年の4月より、いままで地域ごとに定められた電力会社としか契約ができなかったのが、新規に参入する電力会社とも契約のできる「電力自由化」が始まりました。

等ブログでも新電力については度々取り上げてきましたし、テレビでも多種多様な業者がCMをしているのでご存知の方も多いはず。

電力自由化が始まってから約10カ月。多くの世帯に浸透してるとは言い難いのが現状ではありますが、今まで電力の供給という点で地域ごとに独占してきた大手10社にしてみれば売り上げの減少は免れない状況だったと思います。

そんななか、今年の4月より今度は「都市ガスの自由化」が始まるのを皆さんはご存知ですか?

 

都市ガスの自由化とは?

昨年4月にはじまった電力自由化と同じく、今度は都市ガスの会社を自由に選ぶ事ができますよ~というのが今回の制度改革です。

電力自由化の時はご自宅の前にある電線を使い、新電力会社から電力を供給してもらうことができました。都市ガスの自由化では、地中に埋まっているガス管を使い、新規参入するガス会社にガスを供給してもらう形になります。

しかし、電力自由化の時と比べてイマイチ盛り上がりに欠けている気がしませんか?

 

ガス自由化がイマイチ盛り上がらない理由

僕の記憶が正しければ、1年前のこの時期は多様な業種が新電力に参入を宣言し、メディアも制度を取り上げて報道したり、TVCMが流れたりと「新電力・電力自由化」という制度が巷に溢れていました。

しかし、ガスの自由化が目前にせまった現在、ラジオで1回、テレビで1回CMか何かを聞いたくらいで僕自身全然「ガス自由化」という言葉を耳にしません。

これはいったいどういう事なのでしょうか?

 

理由その1:都市ガスとプロパンガスのシェアの問題

普段都市ガスを使われてる方はご存じないかもしれませんが、地方ではLP(プロパン)ガスの普及率が高い所がまだまだありますし、現状都市ガスとプロパンのシェアは拮抗しています。

なんならずっと都市ガスを使われてる方は、「プロパンって何!?」みたいな人もいるかもしれませんね。

電力自由化と比べそもそも顧客となりうる絶対数が少ないガスの自由化は、新規参入してもうまみの少ない事業という認識があるようです。

 

理由その2:ガスと電気のシェア争いの問題

不動産情報サイトで物件を検索するとき、オプションの項目あるのが「オール電化」という文字。

新築マンションだけでなく、賃貸物件にもオール電化対応の物件は多々あります。

何が言いたいのかというと、現状ガス業界自体のシェアが縮小傾向にあるようです。

個人的に電気コンロは火力不足だと思いますし、自分で料理をするならガスのほうが良いんですがね…

もちろんガスにはガスの良いところはありますし、デメリットもあります。それは電気にしてもしかり。

しかし、時代の流れとしてガスより電気のほうがエネルギーとしてのシェア争いについて優位に立っている…という事は事実としてあるようです。

 

理由その3:電気とガスの性質の違い

電気は備蓄が困難なため必要な際に生産する必要があります。よって太陽光発電や風力発電等何らかの発電施設を利用し電気を発電、お客様に提供するという流れになります。

一方ガスは備蓄が可能であり、すでに設備を持っている大手ガス会社に優位性があるのは言うまでもありません。

ガス田を持たない日本は海外よりガスを調達する必要があります。
さらに配管は既存のものを利用できるとはいえ、ガス管の使用料を払わなくてはなりません。

自社で生産できる電気なら、コスト削減への取り組みや、自然エネルギーの利用で環境への配慮をアピールした経営戦略を行うなど多様な営業努力で利益もあげることが可能でしょう。

しかし電力自由化に比べ見込み客の少なさ、経営面での自由度の低さ等新規参入する企業側にとってあまり魅力的な商材でないというのが大きな要因の一つのようです。

 

 

さて、ここまでの話を聞くとガスの自由化はあまり魅力的ではないような気がしますよね。
ただし現状の電力会社のとの契約によっては電気代・ガス代共にお安くなることがあります。

次回は関西電力・大阪ガスの例をご紹介したいと思います。

保存

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【地球温暖化対策税について】本日電気代が値上げされますがご存知ですか?

ガス自由化

【地球温暖化対策税について】本日電気代が値上げされますがご存知ですか?
TVやラジオでも少し報道されていましたが、本日より沖縄電力地域で電気代の値上げが実施されます。
他府県に住まれている方はご存じない方も多いのではないでしょうか?

「いや、うちは沖縄と違うし関係ないや~」

とか考えてるあなた!!

あなたの地域は、すでに値上げ済みの地域かもしれませんよ?

実は2015年の段階で電気代値上げは確定していた!?

発表された時は結構覚えてるんですけど、半年もたてば忘れてしまいますよね…

実は、昨年2015年の12月、東京電力・北陸電力・中国電力・沖縄電力の4社が料金改定の届出を経済産業大臣に提出しました。

料金改定の申請は無事通り、東京電力・北陸電量・中国電力の3社については、2016年6月1日にすでに値上げが実施されています。

そもそも、何故値上げされるのか?

今回の値上げについては、地球温暖化対策税の増税分を考慮した値上げとなっています。

名前を見ればなんとなくどのような税金なのか想像はつきそうですが、環境省のHPには以下のような解説がなされています。

地球温暖化への対応は地球規模の重要かつ喫緊の課題であり、我が国においても低炭素社会の実現に向けて、2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減を目指しています。

 

我が国で排出される温室効果ガスの約9割は、エネルギー利用に由来する二酸化炭素(エネルギー起源CO2)となっており(詳しくはこちら)、今後温室効果ガスを抜本的に削減するためには、中長期的にエネルギー起源CO2の排出抑制対策を強化していくことが不可欠です。

 

また、原子力への依存度低減を図る中で、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの拡大など、エネルギー起源CO2排出抑制対策の更なる推進は、震災以前よりも一層重要となってきています。

 

このような背景を踏まえ、課税による経済的インセンティブを活用して化石燃料に由来するCO2の排出抑制を進めるとともに、その税収を活用して再生可能エネルギーや省エネ対策を始めとするエネルギー起源CO2排出抑制対策を強化するために、平成24年度税制改正において「地球温暖化対策のための税」が創設されました。

じつはこの税金、平成24年10月から実施されています。よくあるパターンなのですが、一気に税率をあげちゃうと不満が出るので、少しずつ段階的に税率を上げていくことにより負担額があまり増加していないように見せかける…というある種のお約束ですね。

正直なところ一般家庭レベルでは月額の電気料金の負担増は微々たる量です。しかし、今後税金に限らずどのような形であるかはわかりませんが、電気料金の増減が起こる事は間違いないでしょう。
こうやって日頃からこの手のニュースを積極的に情報収集することも、電気代を削減することに繋がっていくのではないでしょうか?

実際に電気代はどれくらい値上げになるの?

地域 電気料金単価(1kWhあたり)
東京電力 0.09円
北陸電力 0.04円
中国電力 0.06円
沖縄電力 0.04円

一般家庭の平均消費電力から計算すると、月額の電気料金の負担額は12円~26円くらいの値上げになるそうです。
確かに金額的には大したことないとは思うんですが…うーんといった感じですね。

  • この程度の金額で国内の温暖化対策に関わる経費の何%を賄えるのか?
  • 温暖化対策の意識付けという意味だとしても、あまりにも地味で知名度が無い
  • そもそも回収した税金はきちんと温暖化防止のために使われているのか?

ツッコミどころは満載なんですけどね…

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【電気料金削減】意外と知らない、電気料金のお話 その1

【電気料金削減】意外と知らない、電気料金のお話 その1
先日、弊社のある大阪の電力会社である電力会社が、7月分の「燃料費調整」として、1kwhあたり約3円の値下げになるとの発表がありました。たまにテレビやラジオなどのメディアで放送されてたりするのですが、よほどの値上げ(もしくは値下げ)や夏場の電力制限等が無い限り、あまりメディアで取り上げられることも少ないなと感じます。
実際、毎月支払う電気料金も、「今月は熱い日が多くエアコンをよく使ったから電気代が高くなったな」といった程度で、あまり細かいことは気にせず、自分の契約されている料金プランすらご存じでない方が多いのではないでしょうか?

今回は、関西電力圏内でのお話にはなってしまいますが、電力会社の電気料金について、少し掘り下げてお話したいと思います。

燃料費調整と電気料金の改定

冒頭にお話ししている「燃料費調整」ですが、結論から言うと、契約プランにもよりますが、今回2016年7月分の電気料金は「値下げ」になります。
昨年にもありましたが、主に一般家庭向けの電気料金が値上げになるというニュースが各メディアを賑わすことがあります。1消費者にとっては、勘弁してほしいニュースなのですがね…
個人的な感想はさておき、理由については原油価格・液化天然ガス(LNG)の価格上昇等火力発電における燃料コスト増の問題、原発の維持・管理費等様々な要因が考えられます。

電気料金には様々なプランがあり、その価格は細かく策定されているのですが、仮に電力会社が電気料金の値上げを行う場合、かなり手間のかかるプロセスを踏まなくてはなりません。具体的には、経済産業省への申請、該当エリア内のお客様への公聴会等があり、電力会社としてもあまり頻繁に価格改正を行いにくい制度となっております。

ただ、火力発電にて必要となる原油等の価格は日々変化しており、短期的にある程度の価格変動があった場合、正規の手続きを踏んで電気料金の改定を行うことに無理があるケースが発生します。

※実際、LNG(液化天然ガス)の場合、2015年1月の国内での価格が15.50USD/100万BTU」、2016年1月で「8.46USD/100万BTU」と約倍の価格変動がおこっています。

燃料費調整制度

上記のような理由から、各電力会社では「燃料費調整制度」といって、原油・LNG(液化天然ガス)・石炭といった火力発電向けの燃料コストを迅速に電気料金に反映させる制度があります。
例えば7月の電気料金の場合、2月~4月の各種燃料の価格を元に平均燃料価格を算定。その値をもとに該当月の電気料金にコスト上昇分を加算(もしくは減算)し電気料金を決定します。

区             分 基準単価 燃 料 費 調 整 単 価 平成28年6月分
との単価差
平成28年
7月分
平成28年
6月分
従量電灯Aの場合 最初の15kWhまで 3.159 -56.86 -52.76 -4.10
15kWhをこえる
1kWhにつき
0.211 -3.80 -3.52 -0.28
低圧供給の場合
(従量電灯Aなどを除く)
1kWhにつき 0.211 -3.80 -3.52 -0.28

関西電力HPより

【関西電力 燃料費調整制度について】
https://kepco.jp/ryokin/seido

最近、原油価格が若干ではありますが持ち直し、ジワリジワリと価格の上昇が続いています。これは車に乗られる方ならガソリンスタンドのガソリン代で実感しているかもしれませんね。世界経済減速の要因の一つとなっている原油安ですが、このまま少しづつではありますが上昇していくであろうと多くのアナリストが予想しています。
あまり考えたくはないですが、来年の今頃には「燃料費調整制度」ではなく、「正式な手続きでの電気料金の改定」が行われているかもしれませんね。

【電力自由化(発送電分離)】電力自由化の現状

新電力・電力自由化のTOP
4月から開始された電力の自由化。統計によると、4月22日段階での契約変更申請は、関西電力県内で1.4%東京電力ホールディングス圏内(旧東京電力)で1.7%だそうです。この数字を多いと見るか少ないと見るかは人によって違うと思いますが、私の個人的意見としては、「まだまだ様子見の方が多いのでは?」といったところでしょうか。とはいえ、各種メディアにて大々的に宣伝されていた電力自由化。いま一つ盛り上がりに欠けるのはどういった理由からなのでしょうか?

1:制度を正しく理解していない方が多い

そもそも、このブログを読まれている方は、

  • 「電力の自由化に興味はあるけど、制度に詳しくない方」
  • 「同業者、もしくは電力関係の事業関係者」

の、どちらかだと思われます。

「電力が安くなる(かもしれない)のはわかってる。でも、手続きがめんどくさそうだし万が一トラブルがあった時にどうなるか分からないし
現状で特に困ることはないからこのままでいいや~」

このような方が大多数ではないのでしょうか?

2:一人暮らしの世帯では、恩恵を受けにくい

多くの場合、各電力会社は電気をたくさん使う世帯には割引率を多めに設定しているのが現状のようで、一人暮らしをしている方にとってはかえって割高になるケースも見受けられます。
また、一人暮らし世帯によく見られる20Aの契約自体を受け付けていないケースも多く、そもそも変更するメリットが無いという方がいらっしゃいます。

3:では、一人暮らし以外の世帯はというと…

もちろん、家族が多い=使用する電力が多い ということですので、電気代が削減できる可能性は高くなります。
しかし、ここにも大きな落とし穴が。

ご存知の通り、日本は高齢化への道を着実に進んでおり、人口の減少にも歯止めがかからない状況です。そんな高齢者の方が世帯主である家庭に、「電力の自由化、いかがですか~?」と、営業をかけても、なかなか響かないのは容易に想像できます。

さらに、関東・関西以外の地方では、「そもそも選択できる事業者自体が少ない」といった事実もあります。業者が少ないという事は、競争自体も起きにくい。そもそもニーズが都市部に比べて少ないので仕方ないとは思いますが、変更したくても変更できない(する意味が無い)世帯があるのも事実のようです。

経済産業省 資源エネルギー庁のHPによると、平成28年5月23日現在、登録小売電気事業者は301社ほどあるとの事。誰もが知ってる大手企業が多々見受けられ、とりわけエネルギー業界以外の企業も多数参入している点を考えると、今後、業界の競争が激化してくることは間違いないかと思います。
今までエリア毎に独占していた電力業界に自由競争を…という政府の目論み通りになってきているわけです。
この辺りについては、また別の回に詳しくお伝えしたいと思います。

【経済産業省 資源エネルギー庁 HP】
http://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/electric/summary/retailers_list/

【電力自由化(発送電分離)】そもそも、電力自由化って何?

新電力・電力自由化のTOP

そもそも、電力の自由化って?

4月よりいよいよ解禁になった電力自由化による発送電分離。
テレビでも様々な企業がCMを流しているので「電力自由化」もしくは「発送電分離」という単語はお聞きになられたこともあるかと思います。

有名タレントや自社のキャラクター、はたまた有名漫画家などを起用したCMは、どれも私たちに強く印象付けるユニークなものばかりです。皆さんも、電力自由化関連のCMを挙げて下さいと言われればいくつくか思い当たるものがあるのではないでしょうか?
(筆者は白い犬を街中で見かけると、お父さんのイメージがわいてきますね(笑))

さて、こんな電力自由化のお話ですが、「それじゃぁ、電力自由化っていったいどういう事なの?」という事を明確に返答できる方はまだまだ少ないのが現状です。

で、電力の自由化というのは・・・

  • 「電気料金が安くなるんだよね?」
  • 「何か、ポイントがたまってお得とか?」

はい、こんなイメージを持たれているあなた。
かく言う私も、つい最近までそんな1人でした(笑)

正直なところ、電力自由化について知らずにいても普段生活するうえではさほど問題にはならないでしょう。ただ、知っていると年間かなりの額の電気料金を削減できたり、マイレージで無料で美味しいものが食べれたり…といった特典があるかもしれません。

また、事業主様にとって、経費削減は至上命題。電話1本で年間いくらかの電気料金を削減を削減できるなら取り組んでみる価値はありそうです。

本コラムでは、数回のシリーズにわたり電力自由化についてのメリット・デメリットを個人・事業主様の立場で易しく解説できればと考えております。

連載にあたり、ご質問等がございましたら「お問合せフォーム」よりご質問下さい。

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